tn198403s 高校時代blog

「人生に無意味な時間は無い。ただ、その時間の意味を感じることなく生きているだけである。」この言葉を確かめてみようと、徒然なるまま、私の高校時代(1984.03卒業)の意味を振り返り綴るブログです。

近況13.痩せ型の無呼吸症候群(SAS)の精密検査結果

以前の記事で、父が無呼吸症候群(SAS)の重症だとわかった経緯を書きました。

※詳しくは上の記事中の「急浮上したもう1項目」 をご覧ください。

なお、先に触れておきますが、無呼吸症候群は肥満型の人に多く、高血圧とも関係してるというのが一般的です。でも、父は痩せ型で低血圧です。そのことは別記事で触れるつもりですが、ここでは、精密検査で重症の診断が下りるまでの経過を記します。

 

 

精密検査までの経過

2019年12月

母が亡くなり通夜で、父と私が並んで寝る。その際、異常なほどに大きく苦しそうないびきをしていることに気づく。

2020年8~9月

ツレ父の介護に入る。ツレ父のいびきの音が実父のいびきと似ていることに気づく。9月上旬にツレ父を看取る。

2020年9月下旬

彼岸頃に帰省。隣の部屋で父のいびきを聞いていると時折、不意に長くいびきが止まるので、父の通っている病院(耳鼻科)に付き添って相談する。その場で、簡易検査を家で2晩続けて行うことを決める。

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簡易検査のイラスト

2020年9月30日、10月1日

睡眠時、家で簡易検査。

20202年10月上旬

簡易検査の結果が出る。

・1時間当たりの無呼吸指数(AI) 9/30-12.2回、10/1-14.4回

・1時間当たりの低呼吸指数(HI) 9/30-2.2回、10/1-1.1回

1時間当たりの呼吸指数(AHI) 9/30-14.4回、10/1-15.5回

無呼吸の最長時間 9/30-177秒、10/1-172秒 (どちらも3分弱!)

睡眠時の酸素飽和度(SpO2)最低値 9/30-59%、10/1-65%

通常は太赤字にしたAHI数値で症状の重さが判断されます。15以上で中等症、30以上で重症なので、それに従えば父は軽症とも言えそうですが、太字の数値が異常です。まず、3分弱も息をしていないこと。そして血中酸素(SpO2)が60%ほどであること。SpO2が75%で静脈血流と同じ程度、つまり体が酸素を取り込んだ後の血液の状態に近いのですが、それ以下ですから、肺からの酸素の補給が無いまま血が体を巡っているということでしょう。ツレ父の場合95%を下回ると意識が朦朧となって慌てたことがあったので、この数値を見た時は血の気の引く思いでした。

すぐに精密検査のため検査入院の予約を取り、12月中旬に決定。

2020年12月中旬

父の検査入院に合わせて帰省。ところがその翌日の朝、私の知らぬ間に父から病院に身体の不調、だるさ、めまいがあると電話していました。折しも、コロナ第3波が拡大中です。あっさり予定はキャンセルに。私としては熱が出たわけではないので、なるだけ早く精密検査を受けて欲しかったとがっかりしました。午後になると体調が戻ったと言っていただけに、やりきれない気もしました。

 

改めて予約できる日を聞くと、病院での検査は、数か月先まで予約で埋まっていて、次の予約をとれたのが3月初旬。それまで、父は何も知らずに高いびきですが、隣の部屋で寝る私は気が気ではありません。いろいろ調べる内、無呼吸症候群(SAS)は寝ている間に脳卒中心筋梗塞を起こしてしまう確率が高く、重症だと通常の人に比べて死亡率が3.8倍になるという報告もあって心配は加速するばかり。

 

がっかりしている場合ではありません。何かいい方法は無いかと、あれこれ探して見つけた方法が口止め(鼻呼吸)テープでした。どれだけの効果があるかは人によって差が大きいようですが、何もしないより良いと思いました。医師に聞いてみると、つけても良いとのことですぐさま購入。それ以来、父につけて寝てもらうようにして、私は別の用事もあったので一度自宅にもどりました。

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口止め(鼻呼吸)テープ

2020年末から2021年明け

でも、自宅に居ても気が休まりません。父が眠っている間に脳卒中心筋梗塞にならないかと気になります。年末から年始にかけては人と会うこともめっきり減るため、なおさら心配で帰省しました。

 

口止めテープは続けていました。父が眠った後にそっと父の傍らで様子をうかがってみると、それなりの効果はあると思えました。

・いびきはあるものの、その音は小さい。

・口に隙間はできるものの、普段に比べ喉の渇きが軽減される。

・口があまり開かない分、鼻呼吸がしやすいのか無呼吸状態になることが少ない。

等です。でも素人判断なので確信はありません。また無呼吸になることもありましたからテープだけでは安心できないとも思いました。

 

実家から自宅に戻っても、悶々と精密検査を待つ日が続きます。父には多少のことで勝手にキャンセルしないようにと電話で何度も話しました。

 

2021年3月初旬 精密検査(検査入院)

病院に向かう途中で

検査入院の数日前に帰省しました。当日の夕方、車で病院まで送っている途中、父が持参する寝間着が長袖なのを気にし始めます。父には、不意に些細なことが気になって、他のことに気が回らなくなる癖があります。前回予約した頃に比べて今回はまだ寒く、長袖の寝間着を持ってきたものの、急に気になり始めたようです。確かに入院準備物には「半袖の前開きパジャマ」と書いてあったのですが、今となってはもう半袖パジャマを買う時間もありません。

気になるなら、病院についてから相談した方が良いと言って、あまり相手にはしませんでした。

 

検査入院直前のお話

コロナ対策で、入院の話をする前に父はPCR検査を受けました。病室まで同行するなら私もPCR検査を受ける必要があるとのことでしたが、荷物は全部運んでくれるので受けませんでした。PCR検査の結果が出るまでの間、親子揃って、看護師さんからこれまでの経緯を聞かれました。

 

看護師さんに、気になったのはいつからかと聞かれ、きっかけが母の通夜だったことをこの時、思い出しました。9月に帰省した折に父の無呼吸を確信したことも話しました。

「息子さん、よく気づかれましたね。」

と言われて初めて、これまでの経緯が幸運の連続だったことに気づきました。母の通夜以来ずっと心配ばかりしているつもりでいましたが、私が以前の仕事をそのまま続けていたら、気づくことも、心配することも無くいたはずです。

仕事をしている頃、父から電話があっても持ち帰った仕事があるから等の理由を言って、あまり話を聞いていませんでした。母の認知症が進み、父が一人で世話をしていた時も、親身になって話を聞く余裕はありませんでした。

 

入院時の所持品を点検をしていると、不意に父が

「寝間着が半袖ではないですが、半袖が必要なら、袖をはさみで切っていいです。」

とジョーク交じりに言いました。この時、ようやく父が自分から無呼吸症候群に向き合ってくれた気がしました。

 

PCR検査では陰性の結果が出て、無事入院できました。精密検査の結果が出るのは約1か月後とのこと。コロナ感染のために人員が手薄になっていて、結果を出すのにそのくらいかかってしまうようでした。

 

その夜、何十年ぶりになるのか、実家で一人寝ました。検査入院で父の睡眠が4時間以下だとデータが取れずに再検査になることは気がかりだったものの、父が病院でいるなら何があっても対処してくれると安心できた夜でした。

翌日、検査は無事に終わり、結果が出るのは早くて3月末。

それまで私は自宅に戻ることにしました。

 

2021年3月中旬 精密検査の結果

ところが3月中旬、父の通う病院から直接私の携帯に電話がかかります。結果がかなり重症だとのことで、連絡をくれたのです。3月末に検査結果の詳しい話を聞くつもりでいましたが、その時の電話で予定変更。すぐ治療器具をレンタルし、下旬には器具の使い方の説明を受けることにしました。

病院からの電話の後、通常の通院をした父から、結果のデータをもらって重症と言われたと電話がありました。こんなに早く結果が出るとは思っていなかったので驚いたとも。

恐らく、状態がよくなかったので急いで結果を出してくれたのでしょう。

 

当初の予定よりずいぶん早く帰省して、父に精密検査のデータを見せてもらうと、

1時間当たりの呼吸指数(AHI) 53.4回 (簡易検査では15回程度)

無呼吸の最長時間  123秒 (簡易検査では177秒)

睡眠時の酸素飽和度(SpO2)最低値 68% (簡易検査では59%)

でした。今回、AHIが53.4なので、重症の判断基準値30を大きく超えています。

 

レンタルする治療器具について少しでも知っておきたくて、ネット検索しました。

CPAPシーパップ)と呼ばれる器具であること、気道に空気を送り込んで無呼吸状態を作らない仕組みであること、使い慣れるまでには個人差がかなりあることなどの情報を先に得て、器具の説明を受けることにしたのです。

 

次は、治療器具CPAPシーパップ)の話に続く予定です。

 

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