tn198403s 高校時代blog

「人生に無意味な時間は無い。ただ、その時間の意味を感じることなく生きているだけである。」この言葉を確かめてみようと、徒然なるまま、私の高校時代(1984.03卒業)の意味を振り返り綴るブログです。

遊び17.「( )肉( )食」の別解を考える。

高校時代、いろんな雑学に詳しい先輩から、「( )肉( )食で、四字熟語を作ると( )に何が入るか?」と質問されたことがありました。簡単、とすぐ答えます。

「弱肉強食。」

「正解。他には?」

「え?」

正直、面食らいました。正解してるのに、当たり前のように、他の答えを求められるとは思っていませんでした。

「( )が対義語でなくてもいいんだぞ。」

とヒントをもらいましたが、すぐには思いつかず、程なく答えを教えてもらいました。

「焼肉定食。」

 

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焼弱肉定強食

今では、古典的なネタとなっている感もありますが、初めてその答えを聞いたとき、ちょっとした衝撃でした。先輩は何かの本で見たとのこと。テストの答案に苦し紛れに書いた解答?回答?怪答?が正解(別解)と言えるかどうかで、しばらく会話が盛り上がりました。それも大真面目に話し合ったのです。

(※ ただし、これは「焼肉定食」ネタが広く一般に知られる前、1982年頃の話です。現在では「焼肉定食 熟語」と検索すれば、wikipedia でも取り上げられるほど有名になっているので、かなり一般化した感じがします。)

 

 

1.「焼肉定食」は四字熟語と言えるか?

結論から言えば、四字熟語とは言えないだろうとなりました。メニューとして載せている店は多いと思われるものの、まだまだ歴史が浅く学術的には認められないだろうということに。焼肉定食が認められるなら、焼魚定食、日替定食も四字熟語になり、キリがありません。熟語(焼肉)と熟語(定食)をくっつけた造語でしかないというわけです。やはり四字熟語は、四字が揃えば一つの意味を成すものでなくてはいけない、熟語と熟語を合わせたものでも、合わせる前の熟語とは別の意味が生じるものを指すのではないか、そんな話でした。

ただ、「焼肉定食」に故事成語、慣用句をもじって遊ぶという意味が定着すれば、新しい四字熟語として成立するかも知れません。可能性はかなり低いと思いますが。

 

2.「焼肉定食」とテストの答えに書いたら正解になるか?

これは、テストの重みと採点する先生の判断によりますが、普通は間違いになるとのこと。全国統一模試などであれば、点のつける基準を変えるのは不公平になるので駄目。でも、学校の中間や期末等の定期テストなら正解とする先生がいても不思議ではないし、むしろいて欲しい。これは私の赤点回避の実体験からの切実な願いでもありました。

 

それでも、前提として対義語の組み合わせを使う条件などが問題文にあったなら、間違いとして扱う方がいいだろうとなりました。もっとも、先輩の読んだ本は、それでも正解としたとユニークな先生の話だったようです。

 

先輩との話はこんな感じで終わったのですが、後からあれこれ考察したくなる悪い癖が、この時もにょきにょきと芽生えて、続きがあります。もっとも私の妄想が暴走したような話ですが。

 

3.「( )肉( )食」を対義語や類義語の別解を考える。

焼肉定食の解は、対義語などの条件があればアウトとなりますが、その条件を使った別解を考えました。(高校時代に思いついた記憶があるのは二つだけ)

・焼肉生食 

「焼」の対義語を「生」としました。ん~、でも、焼いた肉を生で食うってなんだか矛盾しています。

・生肉焼食

そこで、生と焼を入れ替えてみました。ん~、でも、生肉を焼いて食うって普通過ぎだなあと思っていたところ、別解を発見。生肉の焼け食い!これはこれでインパクトある四字熟語っぽさかも知Aれません。

(これより下は、今回記事に書くに当たって、思いついたものです。)

・変肉定食

今度は定食の「定」の対義語を「変」としました。ん~、わずかばかりの興味と、多大なる拒否感があってこれはパスすると思います。

・揺肉定食

「定」の対義語を「揺」としました。魚の踊り食いってありますよね!それの肉バージョン。あ、でも、食レポの番組とかでは、箸でつまんだ肉をわざと揺らしてるだろうってときもありますね。そんな時の意味で「肉を揺らして食べる定め(運命)」ってどうでしょう。

その他(意味づけは適当に考えてください)

・大肉多食 ・爆肉暴食 ・肉肉食食 ・上肉物食 ・上肉下食 

・生肉腐食 ・一肉三食 ・精肉粗食 ・贅肉貧食 ・倒肉立食

 

4.別解の有無探しは、別世界の発見に繋がるかも

実は今回、「( )肉( )食」の別解を記事にしたのには伏線があります。 アーシさんの別解についての考えに触発されたのです。www.arsmaze.com www.arsmaze.com

 別解の受け入れ方は、様々です。

別解に厳しく対応して、一つだけの正解を求める姿勢にも大事な意味があります。それは問題の質を高める、問題意識を深めることに繋がります。

一方、別解を新たな発見として受け入れていく姿勢にも上に劣らぬ意味があると思います。それは、問題の対象を広げる、問題意識を広げることに繋がります。時には、別世界が広がったように感じることもあります。

 

今回の四字熟語も、正解の四字熟語を見つける楽しみと、別解の四字になる熟語を探す楽しみは、別物です。例えるなら、前者が記憶という家の中を探して宝物を見つけるという楽しみ、後者がこれまでの経験という道具を駆使して、どこに宝物を隠そうか、誰に探させてみようかという楽しみと言えるかもしれません。ただ、別解を探す場合、必ずしもそこに楽しみがあるとは限らないというリスクはあります。

 

いろいろ四字になる熟語を考えても、「何それ、面白くもない。」と言われる場合は十分あるわけですから。

でもね、「( )肉( )食」の問題を見て、四字熟語は弱肉強食だけだという人と、焼肉定食を合わせて思い浮かべる人の他に、真剣な顔して「生肉焼食(なまにくやけぐい)」を連想してる輩のいる方が、ちょっとだけ楽しい気がしませんか?