今週のお題「急に休みになったら」
急に休みになった日を想像してください。気になっていたお店に行くもよし、たまっていた家事をこなすもよし。なんでもできそうな気がしてきます!
文意からすると、その日の朝になって、休みが決まったような感じ。何故、休みになったかで、取れる行動に差ができると思う。あり得そうなのは、大雪とか台風とか気象関係だろうけど、そうなると家から出るのも難しくなってしまうから、その辺は深く考えずにブロガーにお任せなのだろう。
それを踏まえて、高校時代に急に休みなったならと考えると、まず、思いつくのはやはり映画館。映画館で朝から暗くなるまで過ごすのも平気だったので、気に入った映画なら何度も繰り返し観るだろう。家から近くても16km程離れた場所まで、自転車で約1時間かけて行ったことが何度もある。一番遠い映画館だと20kmくらいの距離だった。
あ、違った。通った高校の近くにも映画館があった。ただし、上映されていたのは通常、成人映画の部類で、高校生は入れなかった。通学のルートによっては、途中に映画の宣伝看板があって、劣情を誘うタイトルと極端に肌の露出の多い女性が描かれたポスターのすぐ横を通る仕掛けになっていた。今ではちょっと考えられない光景だ。赤信号にひっかかると、そのポスターと並んで男女関係なく高校生が自転車を止める羽目になる。そんな時、「成人映画のポスターをじっくり眺めていたねぇ。」なんていう輩が出てくるのだ。女子高校生にも平気で言ってからかっていたのだから、呆れるばかりである。そのせいだろうか、ポスターのある側を避けて走る自転車が多く、必然、ポスターと反対側を通る自転車が多かった気がする。私は他の理由もあって、普段の通学ルートから外した。
記憶違いかもしれないが、夏休み等には、子ども向けの作品や、特にヒットした一般の映画もあったと思う。さらには、行ったことの無いその映画館に入った夢を見た気もする。
話が逸れた。
映画館に近い駅までの列車運賃、確か往復で500円程を節約するために自転車で通うことも多かった。1回の往復を節約すれば映画のパンフを買え、2回の往復で1回分の映画入場料金になるのだから、当時の私には十分な選択理由だ。通った道は国道より細いものの、近道でもあるし、車の交通量も少なかった。
しまった。今週のお題「急に休みになったら」を考慮すれば、その日は平日だろう。平日の通勤時間帯だと抜け道として使う車も多いため、ラッシュに遭う。車2台がすれ違うことはできても、その横を自転車ですり抜けられないので、前にも後ろにも進めなくなるのだ。多少遠回りでも、国道を通った方が早い気がする。いや、家から出る時刻をずらすべきか…。
あ、そうだ。当時はまだバイパスが一部しか完成していなかった。途中までは、歩行者と自転車用の路側帯(なお、現在は、原則、自転車は車道を通ることになっている)もあるが、工事中の所まで行くと、やはり狭い道を通らねばならない。旧国道を通るのは結構遠回りだなぁ。なら、やはり、時刻をずらせて出発しよう。
バイパスの途中には、外観がスペースシャトルの喫茶店がある。記事にもした。
2回くらいしか行ってないはず。目新しさこそあったものの、中は残念感があって、しばらく後に閉店になった。ここは寄らなくていいか。休憩がてら寄るにしても別の喫茶店にしよう。
また、話が逸れた。
長い距離を一人自転車で走っている時、歌いながらペダルを踏むことが多かった。歌に限らず、アニメ映画『ルパン三世 カリオストロの城』や『さらば宇宙戦艦ヤマト』、『あしたのジョー2』などの音声を口にすることもあった。カセットテープに録音して何度も聴いていたからだ。「どなた?」「泥棒です。」「泥棒さん?」「こんばんは.、花嫁さん」の件や「慌てず急いで正確にな!」や、「ぶすぶすとそこらにあるみてくれだけの不完全燃焼とは訳が違う。」等々。とりわけ、『ルパン三世 カリオストロの城』は、当時、全編の音声をほぼ完璧に憶えていた。
またまた話が逸れた。
そんなこんなで、映画館まで16km程を自転車で行くのは、それほどの苦痛ではなかった。むしろ、時間に余裕さえあれば、快適なサイクリングを兼ねることもできた。それでも、途中で雨に遭ったこともあれば、帰り道に風が強くて疲れ切ってしまったこともある。それらは決して快適とは言えなかったが、忘れ得ぬ記憶になっている。
ただし、当時営業していた映画館は一つも残っていない。