「おしどりの遊び」は、1列に並んだ白黒の石を移動させるパズルです。
例題 石が6個の場合
下のように、白と黒の石が交互に6個並んでいます。
ルール 必ず隣り合った2個を一緒にして、列の空いた所に移動させる。
このルールを守って移動させ、白3個、黒3個に並べ替えてください
例題で言えば、2と3のペアは一緒に動かすことができます。そして、1の左側、或いは6の右側に移動させることが可能です。他に、1と2、3と4、4と5、5と6のペアも一緒に動かせます。でも、1と3や、2と5など隣り合っていない石を動かすことはできません。
下の図のようになれば完成です。
もちろん最終の並びは、元の1~6の列の左側か右側かにずれます。
どう動かせばいいでしょう?
問題 石が8個の場合
下のように白と黒の石が交互に8個並んでいます。
隣り合った2個を一緒にして、列の空いた所に移動させるルールで、
白4個、黒4個に並べ替えてください。
頭の中だけでやるにはちょっと大変だと思います。
「おしどりの遊び」は、江戸時代中期に中根彦循の書いた『勘者御伽双紙』(1743年)で紹介されているそうです。欧米では1884年に物理学者のテートが発表したので「テートの問題」と呼ばれています。
私は高校時代に購入した『数理パズル』(池野信一・高木茂男・土橋創作・中村義作:著ー中公新書ー)で知りました。
この本の「はしがき」に書かれている文章、
答えを聞いたら「なーんだ、だまされちゃった」というようなものではなく、答えを知り、更にその理屈について考えていけばますます味がでくるようなものを選ぶように心掛けました。
はわかる気がします。理屈で考えを進めていく楽しさ。「おしどりの遊び」で言えば、6個の問題があって理屈がわかり、8個の問題を解けば、その先はどうなんだろう?って考えてしまいましたから。もっとも、その先を考えようとしても、手掛かりがないという場合もあって、自分の無力を思い知ることもありますけど。
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