tn198403s 高校時代blog

「人生に無意味な時間は無い。ただ、その時間の意味を感じることなく生きているだけである。」この言葉を確かめてみようと、徒然なるまま、私の高校時代(1984.03卒業)の意味を振り返り綴るブログです。

カリフラワーとブロッコリー(1)定番おかずの交代はいつ?

おかずの変化

「おかずの定番がカリフラワーからブロッコリーに変わったのはいつだったろう?」

そんな疑問が湧いたのは、過去記事を読み返していた時のことでした。

 

過去記事にはこう書いています。

副菜 ブロッコリー
 茹でたブロッコリーが定番になる前は、カリフラワーが多かったです。ただ、母としては彩が良いという理由で、私としてはカリッとした食感が好きで、ブロッコリーを選ぶようになりました。茹で過ぎないように気をつけてとよく母に言っていました。ちょっとした火加減で食感が大きく変わることを教えてくれた食材です。

 

私の高校時代、おかずにはカリフラワーが入っていたことも、ブロッコリーが入っていたこともあります。しかし後に、ブロッコリーが定番になったのですから、幾らか重なる期間があったにしても、どこかのタイミングで、定番がカリフラワーからブロッコリーに変わったはずです。それはいつなのでしょうか。また何故、変わることになったのでしょうか。

定番おかずの交代はいつ?

まず、日本のカリフラワーとブロッコリーの生産量の推移を調べることにしました。

 

二つの生産量の推移

結論から言います。欲しかった資料を見つけることはできませんでした。

それでも、不完全ながら参考になりそうなデータは見つかりました。

日本のカリフラワーとブロッコリーの収穫量の推移(1973-2012年)

引用元はこちら↓

www.wikiwand.com

ブロッコリーの収穫量の全国データは1980年代後半以降しかないそうです。従って、グラフでは、1980年代後半以降、ブロッコリーがカリフラワーより多く収穫されていたとしか読み取れません。

 

別のサイトでは

www.excite.co.jp

農林水産省統計情報部「青果物卸売市場調査報告」~「卸売市場における野菜卸売数量の推移」によると、昭和50年にはカリフラワーが76000トン、ブロッコリーはまだ品目区分がなかった。
だが、昭和60年では、カリフラワー75000トン、ブロッコリー55000トンとブロッコリーが大きな伸びを見せ、平成2年にはカリフラワーが49000トン、ブロッコリーが93000トンと、約2倍までに逆転している。

とのこと。このデータは発見できました。

卸売市場における野菜卸売数量の推移 昭和50(1975)~平成12(2000)年

昭和55年(1980年)も品目区分がありません。とにかく、昭和60年(1985年)以降、急速にブロッコリーが広まったこと、それに合わせたようにカリフラワーが減少したことは間違いないようです。

 

何故それほど急速に変化したのでしょう?

栄養への関心の高まり、食材としての彩などもあったでしょう。ただ、80年代後半になって、ブロッコリーの栄養が高まったり、色が濃くなったりした訳では無いはず。

 

グラフの引用元にはこんな説明がありました。

常温でも外見が変化しないカリフラワーに対し、ブロッコリーは収穫後ただちに低温保存しないと変色が進んでしまうことから、保存技術が未熟だったかつては、ブロッコリーの流通量は、カリフラワーに大きく水を開けられていた。しかし低温流通技術の開発や家庭における冷蔵庫の普及により、1980年代頃からブロッコリーの生産・流通が急速に拡大。現在、東京都中央卸売市場における取扱量では、ブロッコリーが約13万トン、カリフラワーは約2万トンと、かつての状況とは完全に逆転している。

つまり、保存技術、低温流通技術の進化が、ブロッコリーの市場を急拡大させたと言えそうです。

 

技術の進化と市場の変化

これには思い当たる節があります。過去の記事で

新商品名を知ったとき「これは絶対失敗するだろうな」と思ったのが、1981年10月発売のLOTTE「雪見だいふく」です。

寒い冬に冷たいアイスが売れるはずがない、冷えただいふくは固くなる、そんな考えからでした。

 

しかしその頃から、家庭用冷蔵庫の冷凍室でアイスの保存が可能になり、気密性の高い暖房によって寒くないばかりか、風呂上がりにはアイスが欲しくなるような環境が整いました。さらに夏より気温が低く、アイスは溶けにくく、アイスの柔らかさが持続できるため、夏と夏以外で比べれば、夏以外の消費の方が多くなりました。

 

高級アイスのブランド、ハーゲンダッツは、1984年に登場して以来ずっと一番たくさん売れるのは12月とのこと。(2019年)冬のパーティーや忘年会でも人気なのでしょう。

 

ブロッコリーの話に戻します。

実は、ブロッコリーの消費拡大には家庭用冷蔵庫の進化も影響しているだろうと考えたのです。80年代後半となれば、野菜室のある冷蔵庫が思い浮かびます。

 

しかし…、調べてみると、ブロッコリーの鮮度を保つには0℃が理想のようです。保存に適しているのは、野菜室(約3~8℃)ではなく、チルド室(約0℃)でした。ちなみに「パーシャル」の温度は約-3℃で低すぎるのだそう。

 

これまで、ずっとブロッコリーを野菜室で保存していましたが、誤りだったようです。

いやあ、知らないとは恐ろしい。チルド室がい場合、野菜室より冷蔵室(2℃~5℃)の方が良いようです。

 

ということで、カリフラワーとブロッコリーで、定番のおかずの交代は1985年頃と考えて良さそうです。

 

更なる疑問

待てよ?と、ここまで書いて、新たな疑問が湧きました。

私の高校時代は1981(昭和56)年4月~1984(昭和59)年3月ですから、農林水産省統計にまだ品目区分が無かった頃です。そんな時期に、スーパーや八百屋で簡単に購入できるほど出回っていたのでしょうか?逆に言えば、スーパーや八百屋で購入できるほど出回っていたのに、品目区分が無かったのでしょうか。

 

何かおかしい気がする…。

そこで思いついたのが、母の遺した家計簿です。これを丁寧に見れば、ブロッコリー購入の事実が見つかるかもしれないと考えました。

 

(次回に続く)

 

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