tn198403s 高校時代blog

「人生に無意味な時間は無い。ただ、その時間の意味を感じることなく生きているだけである。」この言葉を確かめてみようと、徒然なるまま、私の高校時代(1984.03卒業)の意味を振り返り綴るブログです。

暑さの記憶と記録

 

の一文字を見て、どの程度暑さを感じられるだろう。日本にはこの「暑」にもう一字加えた言葉がたくさんある。ちなみに1年を二十四に分けた節気の中には、「小暑」「大暑」「処暑」の三つ。対して「寒」は「小寒」「大寒」の二つ。これを持って、南北に長い日本を寒さより暑さが大変な国と言うには無理があろうが、最近の天気の報道を見ていると、もう日本全体が暑さに喘いでいるようだ。

 

2007年4月1日、最高気温が35℃以上を記録した日を「猛暑日」として気象用語に加えた。この年の8月16日、埼玉県熊谷市岐阜県多治見市で日本観測史上最高の40.9℃を記録し、これまでとは質の違う猛暑が日常的になったと実感した。近い内、最高気温が40℃を超えた日の呼び名が必要になるんじゃないかと思ったほど。猛暑日の上なら、酷暑日か灼熱日かーー。

温度と名称

暑さの記憶(中学時代まで)

中学時代の1978年、山形県酒田市で40.1℃を記録。久しぶりの40℃超えとニュースになったのを憶えている。しばらく、酒田市と聞けばまずこのことが思い出されたが、後に地元アイドルグループの先駆け、S.H.I.P(シップ:後にSHIPになる)の記憶がくっついた。ともかく、当時この年は稀な猛暑だったようだ。全国的に最高気温を記録した地点が非常に多かった。

 

小5の時、日本の最高気温が山形県山形市の40.8℃(1933年7月25日)と知って驚いたが、またもや山形県で40℃超えである。東北で最高気温を記録していることが不思議に思えた。

参照URL「 猛暑 - Wikipedia 」

 

暑さの記録

ここで、気象庁が発表している「日本の夏平均気温偏差(1898〜2022年)」のグラフを見てみる。(グラフ出典「 気象庁 | 日本の季節平均気温 」)

日本の夏平均気温偏差1898-2020

緑色枠1978年がそれ以前に比べて抜きん出ているのがわかる。

そして1994年の暑さも目を引く。この年は四国の水瓶、早明浦ダムの湖に沈んだ役場の建物が見える渇水が話題となった。ちなみに、その前年1993年の気温の低さも際立って見える。1993年米騒動と言われ、米が大不作となり、東南アジア諸国からの輸入米が話題になった。グラフを見る限り、93年~94年の1年での気温の振れ幅は観測史上最大。ここ最近の振れ幅は小さいが、いつこの規模の振れ幅が起きるかは不明だ。

それにしても、このグラフを見ると2010年以降、1978年の暑さを度々超えているのが一目瞭然。一方で、最高気温を更新した2007年より1978年が暑い夏だったとわかる。

 

次に 気象庁|歴代全国ランキング を見てみる。猛暑日を設定した2007年以降、最高気温40℃超えが急増している。最高気温20位までの記録に、2007年4月1日以前の記録に色をつけてみるとわずかに4つしかない。

最高気温の記録20位まで

記憶に残っている酒田市の記録(40.1℃)は押し出されていた。

 

暑さの記憶(高校以降)

高1の地理の授業で、東北の山形県で最高気温を記したのはフェーン現象によるものと知る。詳しい仕組みはよくわからなかったが、地形や海水温が陸地の暑さに影響を与えることはわかった。北国ではそれほど気温は高くならないというのは誤った認識で、条件次第では高温を記録しやすくなる。また、沿岸部より内陸部の方が高温になりやすいと知る。

 

ちなみに、日本の観測史上初めて35℃を超えた猛暑日は、1924年7月11日の北海道札幌市で35.5℃だそうだ。もう100年近く前の話。気温が体温を超えることが無かった時代である。

 

予備校に通った1984年もそこそこに暑かったと記憶している。夏にNHKの朝ドラ『おしん』の少女編が再放送されていた記憶があるが、定かではない。夏の一時期、予備校から帰ってからNHK人形劇『ひげよさらば』も観ていた記憶もある。そんな中、最高気温が37℃(体温)超えのニュースを見て驚いたのも憶えている。

 

暑さの境界線

高校時代に読んだ雑学の本だったか『頭の体操』だったかに、こんな話があった。

砂漠近くの暑い街をバスで走っている。冷房の無いバスの中は暑くてたまらないのだが、窓は閉め切ったまま。そこで窓を開けようとすると止められた。それは何故か、という問いに、既に外気温が体温を超えていたため、窓を開けるとさらに暑くなるというのである。

 

つまり、冷房が無いため体温でバスの中を冷やしていたという話である。すぐには信用できずに気になって、体温超えの暑さに興味を持つようになった。体温超えの外気温の中で歩いた確信は無いが、猛暑の中でもやはり風を受けた方が涼しい気がする。もちろん、外気温が50℃とかであれば話は変わるのだろうが、体温よりそれほど高くない気温なら、空気の動きがあった方が体感温度は下がる気もする。

 

ちなみに、サウナを使ったときにタオルで扇いだこともあるが、風のある方が熱いとは思った。ならば、風が涼しいか熱いかの境界線がどこかにはあるのだろう。でも、体温にも、感じ方にも個人差があるだろうし、湿度等の他条件でも感じ方が変わりそうに思えて、謎のままだ。その境界線について詳しい人がいれば、ぜひ教えて欲しい。

 

暑い日が続く中で、暑苦しい話になったが、興味津々なのである。