歴史的快挙、再びです。
2022W杯(カタール)で、強豪スペイン相手に1-0からの逆転勝利。
正直勝てるとは思ってなかったです。よくて引き分け。ドイツはコスタリカに勝つだろうから、得失点差でグループリーグ突破できるかどうかだろうなと予想してました。
ともかく、テレビ観戦に備えて早めに就寝。朝方の生活だった高校時代をちょっと思い出しました。父には、今夜はCPAPの様子は見られないと話していました。起きたのは3時45分頃。トイレや軽食をすまします。
日本時間で12月2日(金)午前4:00から始まったグループEの第3戦。
スペイン vs 日本 と ドイツ vs コスタリカ は同時に開始でした。
4チームともに、決勝トーナメント進出とグループリリーグでの敗退の可能性がありました。2戦終了時点の順位表を再掲します。
グループ4チームの内、一番最初に点を取ったのはドイツ。
ほぼ同じ時間帯に、スペインが日本相手に先制点を決めます。
この時点での順位は1位スペイン(7)、2位ドイツ(4)、3位日本(3)、4位コスタリカ(3)です。早くも敗退の窮地に立たされます。
※( )は勝ち点。
後半が始まって3分、日本が同点ゴールを決めます。この時点で
1位スペイン(5)、2位日本(4)、3位ドイツ(4)、4位コスタリカ(3)
そしてその後、日本がスペイン相手に逆転ゴール。この時点で
1位日本(6)、2位スペイン(4)、3位ドイツ(4)、4位コスタリカ(3)
と日本がグループ首位。この後、コスタリカがドイツ相手に逆転。その時点で
1位日本(6)、2位コスタリカ(6)、3位スペイン(4)、4位ドイツ(1)
ヨーロッパの強豪2つが敗退の可能性が出てきました。ところが、試合終盤に近づくに連れ、ドイツが猛追。同点から、逆転、2点の勝ち越しとします。この時点で順位は
1位日本(6)、2位スペイン(4)、3位ドイツ(4)、4位コスタリカ(3)
です。でも、もし日本がスペインに追いつかれると、
1位スペイン(5)、2位ドイツ(4)、3位日本(4)、4位コスタリカ(3)
となり得失点差で敗退することになります。気が抜けません。
しかも、アディショナルタイム(追加時間)は7分。日本の2点目ゴールの直前、ボールがラインの外に出ていたかどうかのVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)なども影響したのでしょう。ラインを割ったかどうか、コンマ何ミリの単位でラインにかかっているかを測定できる、今大会から導入された技術だそうです。
テレビのVTRでは、素人目にラインを割っていると思えた瞬間を、インゴール判定されたのでした。
アディショナルタイム、スペインは猛攻を仕掛け、緊張の時間が続きます。それでも最後まで踏ん張った日本が勝利し、グループ首位で決勝トーナメント進出を決めたのでした。
私を含め、少なくない人が1993年の「ドーハの悲劇」を思い出していたと思います。1994年アメリカW杯に向けたアジア最終予選の最終試合。イラクに勝てばW杯初出場が決まる試合でした。当時、アジアからの出場枠はわずかに2。試合は終了直前まで2-1でリード。
当時のBS放送はまだアナログ放送で、視聴者はそれ程多くありませんでした。テレビで観られずにラジオ中継を聞いていた人も多かったはずです。そんな中、何人もが友人宅に集まってテレビに釘付けになり、初のW杯出場決定シーンを待っていました。そして、もうロスタイムも終了だろうと思った瞬間でした。相手のボールはゆっくりと日本のゴールネットを揺らしたのです。
一瞬の守備の綻びから同点に追いつかれ、初出場はするりと手から落ちました。もちろん、現日本代表監督で当時代表選手としてそのピッチに立っていた森保一氏も強く意識していたことでしょう。最後の最後まで、気を緩めるなと。
29年前のことを思い出しながら、スペイン戦終了のホイッスルを聞きました。勝ち抜くことの意味。その喜び。
「ドーハの悲劇」が生まれる前でピンとこない人もいるでしょう。インタビューで、若い観客が、「この勝利を「ドーハの歓喜」と呼ぶのは違うと思う、まだトーナメントに出ただけ」みたいに言っていました。それはある意味正しいでしょう。ただ、W杯アジア予選を勝ち抜くことさえ困難だった時代にロスタイムでその夢を奪われた人が、ヨーロッパの強豪相手に守り抜いて勝利し、決勝トーナメント進出を決めたことを、歓喜と呼ぶのも正しい感覚だと思います。
30年間の日本代表の成長。それを実感した一戦でした。
日本の勝利に、感動にありがとう。
もちろん、これで最終目標に達したわけではありません。
気を緩めることなく、ベスト8進出を決めて欲しいです。
次の相手は、前回のW杯準優勝のクロアチア。
日本時間12月6日(火)の0:00開始です。
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