tn198403s 高校時代blog

「人生に無意味な時間は無い。ただ、その時間の意味を感じることなく生きているだけである。」この言葉を確かめてみようと、徒然なるまま、私の高校時代(1984.03卒業)の意味を振り返り綴るブログです。

「鬼は外!」じゃなくて「鬼はあっち!」

「おい、豆まきするぞ。窓を開けろ。」

建前だけの私の勉強中、いきなり父が部屋に入って言った。

「この寒いのに本気?」

「豆をまかないと、鬼が来るぞ。」

「・・・」

兄は働きだして社員寮に入っている。両親と私の3人で豆まきをやっても盛り上がりに欠けると夕飯中は話をしていたのに、洗い物をしている途中で考えが変わったようだった。確か高校1年の冬のことだ。

こうしたイベントが嫌いなわけでもなかったかが、急な予定変更で気持ちの切り替えに少し時間がかかった。それでも父に言われた通り窓を開け放って、

「豆は?」

と聞くと、

「母さんが煎っている途中。」

「煎ってある豆を買ったんじゃなかったっけ?」

「煎ってあっても、家で煎る方が良いんだ。豆は魔を滅する、煎るのは魔を射る言うからな。」

いやいや、このタイミングでそれを言っても間が悪いだけだろう。

とは、口に出さず、母の下へ。まだ煎り始めたばかりのようだった。

 

父はこれをすると決めると、じっと待つのが苦手だ。最寄りの駅に行くときも、汽車(当時の国鉄)の出る10分前に行って余裕だと思うのだが、それが待てず「急がないと余裕がなくなるぞ」と変な話をして30分も前に行きたがる程である。

 

かなり先に家の窓を全部開けていたものだから、豆が煎りあがった頃には、家の中はストーブの周り以外どこも冷え切ってしまった。

 

升がないので、代わりに茶碗を使ったろうか。家の奥の部屋の窓から外の庭に向かって、まず父が

「鬼は~、あっち!」

煎りあがったすぐの豆は当然かなり熱かったのだ。

これには私も母も大笑い。父も笑っていた。

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「鬼は外!」じゃなく「鬼はあっち!」

「笑う門には福来る」である。

「福は内」のかけ声でいつもよりたくさんの福が来てくれたかも知れない。

それにしても「鬼は外!」の代わりに「鬼はあっち!」とは、何とも微妙な間違いで記憶にとどまり続けている。

 

以上、私の高校時代、我が家の節分のお話でした。

(「鬼は~、あっち!」はフィクションで実際は「あっち!」。それ以外、ほぼ実話)

 

 

さて、今日は節分。

 

今回は前回の記事から別記事にしたものです。

 

 節分の行事の変化

 

あちこちのサイトを見ると、2010年頃から節分に豆まきをしない家庭が多数派になっているようです。また最近は節分行事といえば、恵方巻とする人の割合が増え、豆まきは減少傾向。調査によっては恵方巻派の方が多いとするものもあります。豆より恵方巻の方が美味しい、夕飯になる、片付けが楽、等の理由もありそうです。

  

豆まきが減っているのは、一人暮らしや子どもがいない家庭の割合が増えていることに主な原因があるようです。子どもがいたとしても、小学校高学年くらいになると家族みんなでやろうという雰囲気にならないケースもありそうです。

 

つまり年々、鬼の出番が減っているということになります。

 

鬼の行方

私の鬼の鮮明な記憶は小学2年生の誕生日だったかに買ってもらった本『ひろすけ童話1』 (オールカラー版世界の童話 34)(日本語) 大型本 – 1971/1/1発行にあった『泣いた赤鬼』からだったように思います。 

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 そのせいか、鬼は乱暴で意地悪だというイメージがあまりないままに育ちました。人間にいい人と悪い人とがいるように、鬼にもいい鬼と悪い鬼かいるんだなという印象は長く、鬼といえば怖がるだけなのは違うとも思ってました。また漫画『うる星やつら』の鬼っ子ラムちゃんの影響もあって鬼はそんなにそんなに悪くないというイメージができたようようです。

 

実際、「鬼は内」「福も内」のかけ声をする地域もあります。鬼は町の守り神であって全国各地から追い出された鬼を歓迎する「鬼恋節分祭」を開催しているところも。

また、苗字に鬼の字が入っている、鬼頭さん、鬼沢さん、九鬼さんなど名字に「鬼」のつく家→「鬼は外」以外の口上が多い鬼を追い出してしまったら、縁起が悪いので、「鬼も内」というのだそうです。

 

なまはげは本来鬼ではないですが、なり手が少なくて、存続が危ぶまれてれているとか。でも角があるし、近隣に住む大学生になまはげをやってもらうようになり、観光化された影響か「鬼化が進んでいる」との話も聞きます。

 

そして、最近の『鬼滅の刃』。作品を全部見たわけではないですが、鬼なりの言い分もあって人間と鬼の関係を考える場面もあるそうで、観てみたいです。

 

一方で、そろそろ『泣いた赤鬼』の続きのような、現代風な悪くない鬼の話もきちんと作り伝えていった方が良いと思います。鬼の話はたくましく育って欲しい、優しさも持ち続けて欲しい等、人間の子どもへの思いも込められていることも多いです。鬼が壊滅するのは人間界にもマイナスになりそうです。

 

鬼の横暴さ、わがままな点は受け入れられないまでも、できる範囲で上手く協力していかないと、少子高齢化が進む中、子どもが鬼を知らないままに育ちそうです。このままでは、本当に日本から鬼がいなくなり、恐れや鬼に託す大人の思いが途絶えやしないかと心配になっていましそう。

 

鬼にはこれから先も、恐れつつも乗り越えるべき存在として続いて欲しいです。

 

 

今週のお題は「鬼」

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<余談 節分行事アンケート>

上の記事で最近の節分行事の動向調査を幾つか見ました。その内、4つ紹介します。

 

アサヒグループホールディングスによる「節分に豆まきをしますか?」

毎週アンケート (2007年調査)豆まきをする家庭の方が多い

 

アサヒグループホールディングスによる「節分にどんなことをしていますか?」

節分にどんなことをしていますか?|毎週アンケート|ハピ研 青山ハッピー研究所|アサヒグループホールディングス

 (2015年調査)2007年調査よりも「節分離れ」が進む、恵方巻増加

 

・株式会社クロス・マーケティングによる【2017年の節分に関するアンケート】

日本の伝統行事である「節分」 行事を実施する予定の有無はどのくらい? | リサーチ・市場調査ならクロス・マーケティング

(2017年調査)約4割が「節分行事実施の予定あり」

 

・株式会社TesTee(テスティー)「若年層の節分事情」調査

今年の鬼はお父さんで決まり!?若年層の節分事情調査! | TesTee Lab(テスティーラボ)| 若年層(10代、20代)を調査するアンケートメディア

(2017年調査)若年層では節分行事を行う人は少数派。「豆まき」「恵方巻」が拮抗。

 

全体的な流れとしては、2010年頃に節分行事を行う家庭の方が少数派に転じたようです。また、節分行事では、豆まきが減る一方、恵方巻が増え、最近は両者が同率位になってきています。

 

入り豆をまく豆まきは、

 豆は「魔(ま)を滅(め)する」ということで、魔物や悪霊を払うのに適している、とされているから。そして「魔(ま)をいる(射る=炒る)」ために、「炒り豆」

 だそうです。(私の父と同じ話でした)

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