tn198403s 高校時代blog

「人生に無意味な時間は無い。ただ、その時間の意味を感じることなく生きているだけである。」この言葉を確かめてみようと、徒然なるまま、私の高校時代(1984.03卒業)の意味を振り返り綴るブログです。

遊び69.「わからない」から「わかる」 帽子の色あてパズル

帽子の色当てパズルには幾つか種類があります。ここでは、最も基本的な問題を紹介します。

<問題>

教官が、丁寧に考える3人の学生を階段に並ばせた。

1番低い段にA、2段目にB、1番高い3段目にCの順。

教官「全員、アイマスク(目隠し)をするように。これから3人には、赤か白の帽子をかぶせる。その内、少なくとも一人は赤い帽子だ。アイマスクを外す前に約束がある。外した後に決して後ろや自分の帽子を見ないこと。いいかね。」

3人「わかりました。」

 

階段に立って帽子の色を当てる

アイマスクを外させた後、教官は上の段にいるCから順に質問をする。

「Cは、自分の帽子の色がわかるかね?」

Cは前に立つA、Bの帽子を見て、少し考え

「わかりません。」と答えた。

 

続いて、教官は中段のBに質問する。

「Bは、自分の帽子の色がわかるかね?」

Bは前に立つAの帽子を見て、少し考え

「わかりません。」と答えた。

 

そして、下段のAに質問する。

「Aは、自分の帽子の色がわかるかね?」

Aはすぐに答えた。

「はい、わかりました。」

 

さて、Aの帽子の色は何色でしょう?

 

<答え>

このパズルは、答えが当たっただけでは、全然、納得できないのが魅力です。

答えの理由がわかる人は、先に答えを見て、納得してください。

まだ答えがわからない人は、答えを見るより先に<ヒント>を見て理由を考えた方が、パズルを楽しめると思います。

 

Aの帽子は、赤色。

(※ぼかし部分にカーソルをあてる、またはタップで字が見えます。)

 

<ヒント>

この問題は、「少なくとも一人は赤い帽子」という条件がある上、当事者のCとBが「わからない」と答えていることが手掛かりになります。

個々に考えてみましょう。

(※ぼかし部分にカーソルをあてる、またはタップで字が見えます。)

Cに見えたもの

帽子の色の組み合わせは、A、Bの順に

「赤、赤」、「赤、白」、「白、赤」、「白、白」の4通りです。

 

仮に、A、Bの帽子の色が、順に、「白、白」だったら、「少なくとも一人は赤い帽子」という条件があるので、Cは 「赤」と答えられるでしょう。

でも、「わかりません。」との答えだったので、

A、Bの帽子の色は、「赤、赤」、「赤、白」、「白、赤」のどれかです。

Bに見えたもの

Cの返答を聞いた時点で、Bは、A、Bの帽子の並びのパターンが、

(1)「赤、赤」、

(2)「赤、白」、

(3)「白、赤」、

のどれかだとわかります。

 

このことから、Aが「白」だったなら、(3)「白、赤」のパターンしかなく、Bは自分の帽子の色が「赤」だとわかります。でも、Bは「わかりません」と答えていることから、(3)のパターンではありません。

Aが考えたこと

Cが「わかりません」と答えているので、A,Bの帽子の並びは、

「赤、赤」、「赤、白」、「白、赤」3つの内のどれかだな。

Bも「わかりません」と答えているので、

A、Bの帽子の並びは、「白、赤」ではなく、

「赤、赤」か、「赤、白」のどちらかってことか。

ということは、どちらにしてもAの帽子の色は…

 

「赤」ってことだ。

 

「はい、わかりました。」

 

<まとめ>

このパズルは、誰かの「わからない」という結論が、別の誰かの大きなヒントになるという示唆があるので、印象に残っています。

「わからないなら意味がない」のか、

「わからないことにも意味がある」のか、

ひとまず、考えてみる必要を説いてくれる気がして、好きなパズルの一つです。

 

 

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