暑くて長かった今年の夏も、ようやく一区切りした感じ。
とは言え…
10月19日、東京では気温30・1度を記録し、観測史上最も遅い真夏日(気温30度以上)となりました。また全国では最高気温31・5度を記録した福島県浪江町や30・6度の埼玉県越谷市など、50地点で真夏日となっています。
そして…
それから一週間。さすがにもう真夏日は無いだろうと思いますが、今日はニュースで台風21号が勢力を強めながら沖縄に接近中とのこと。まだまだ海水温が高いことが影響しているかも知れないそうです。
沖縄県接近後の進路はまだ不明ですが、その後東寄りに進路を変えるなら、11月に入ってから日本上陸する可能性も出てきます。(※気象庁の「台風の上陸」の定義は、「本州、四国、九州及び北海道の陸上に台風の中心(気圧の一番低い所)が達したもの」であるため、石垣島など、島の上を通過した場合は「上陸」とならない)
で、11月の台風上陸ってあったっけ?と気になって調べてみました。
気象庁の記録では、上陸の最も遅かった台風は1990年11月30日に和歌山県で、2番目に遅いのが1967年10月28日に愛知県でした。もしかすると、今回2番目の記録を更新するかも知れません。
(引用元 気象庁|上陸日時 )
でも、この統計は1951年~2023年とあります。気象庁の気温などの観測データはもっと古く、前身の気象台の時からあるので、それと比べると新しい記録しかありません。何故でしょうか?
これも気になったので調べてみると、こんなサイトを発見。
それによると、
気象庁では、台風の定義として北西太平洋(東経180度以西で南シナ海を含む)の熱帯低気圧のうち、最大風速が17.2メートル以上のものとしています。
そして、このような基準が適用された昭和26年(1951年)以降について、台風統計を行っています。
とありました。
また、一般財団法人消防防災科学センターにある資料「防災歳時記(54)―「七五三」に台風が上陸した― 」(PDFファイル)にはこう書かれていました。
記録に残っている最も遅い台風では、1894(明治 27)年 12 月 10 日に房総半島に上陸した台風がある。長野県や東北地方で暴風雨となり、11 日の最大風速が福島市で174m/s、日雨量は山形市で 111mm、青森市で52 ㎜という 12 月としては歴代 1 位の風や雨を記録した。山形市では堤防が決壊して一面の湖水となり、富山県では高波が打ち寄せ家屋が流された。
なんと、12月10日に台風が上陸した記録があるとのこと。ただ、最大風速が174m/sはあり得ない数値なので、17.4m/s等の誤りではないかと思います。
なお、
明治のころは、台風という呼び名はなく「暴風雨」「大風」「猛烈な低気圧」などと言っていたが、明治の末になって「台風」と名付けられた。
とも。
その上で、1932(昭和 7)年 11 月 14~15 日、関東地方や福島県沖に襲来した台風、通称「七五三台風」を紹介していました。
「七五三台風」について、別のリンクも貼っておきます。
ここによると、気象庁統計のない1950年以前の11月以降に上陸した台風は
明治25年(1892年)11月24日に東海地方に上陸した台風。
明治27年(1894年)12月10日に九州南部か11日に関東地方に上陸した台風。
昭和7年(1932年)11月15日に房総半島に上陸した台風。
昭和23年(1948年)11月19日に紀伊半島に上陸した台風。
の4つ。これに1990年11月30日に和歌山県に上陸した台風が加わって計5つ。
今回、台風21号が6つ目となるかも知れません。
ただし、1950年以前の台風と呼ばれるものについては、定義があいまいなため、現在であれば上陸時には「温帯低気圧」に当たる場合や、観測網や技術の水準から見逃している可能性などもあって、正確と言えない点は要注意です。
今年はこれまでに、能登地震(1月1日)と豪雨(9月21日)を筆頭に、愛媛県の豪雨(7月10日)、秋田県山形県の豪雨(7月25日)、宮崎県日向灘の地震と南海トラフ地震臨時情報(8月8日)、台風10号(8月28-9月1日)等、人的被害を伴う大きな災害や、災害に備えるための情報が多かったと思います。今回改めて振り返ってみて、既に忘れていたこともありました。ともかく、これ以上、災害が起きないことを祈っています。
そして、明日は、総選挙の投票日。
政治が災害支援を強化する方向に変わるよう願っています。
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