tn198403s 高校時代blog

「人生に無意味な時間は無い。ただ、その時間の意味を感じることなく生きているだけである。」この言葉を確かめてみようと、徒然なるまま、私の高校時代(1984.03卒業)の意味を振り返り綴るブログです。

tn70.方言を使った特殊詐欺のニュースから

事件のあらまし

昨日、詐欺メールの話を記事にしましたが、今日、熊本県の特殊詐欺発覚のニュースを発見。方言を使って相手を信じ込ませる手口のようです。

mainichi.jp

事件を要約するとこんな感じ。

10月初旬、熊本市内の住宅にすむ70代の女性が固定電話に出ると、息子と同じ名前を名乗る人から、「喉が痛くて腫れとる」と説明されます。翌日、同じ人物から 「(株を買うために)友達が会社の金を横領した。(株購入時に)自分の名前を使われたけん、お金を渡さんといかん。(今日中に)お金を貸してほしい」と言われ、話を信じた女性は支持通りには450万円を受け子に渡しました。その後、家に帰る約束の日になっても息子が帰らなかったため、不審に思い詐欺が発覚したそうです。

特殊詐欺 イラスト

熊本県警によると、県内で子どもを装い、風邪声のような熊本弁で現金を要求する電話があったのは、10月だけで少なくとも89件」、「うち5件で計約1950万円」の被害があるとのこと。詐欺の電話数に対して、被害に繋がる率がかなり高い気がします。

「電話がかかってきたのは、41~47歳の子どもがいる70~80代の親に集中していた」そうで、県内の同じ高校を卒業した子を装ったケースが多く、県警は同窓会が作った卒業名簿が悪用されているとみているようです。

 

方言の使い方

「方言は身近な存在になるための強力な武器になる。『熊本弁で自分に電話する女性は娘しかいない』などと判断してしまう」との指摘もあり、警戒を呼び掛けています。

 

一方、方言が特徴的な他の府県では、今のところ、同様の兆候は無いようです。秋田では、若い世代は秋田弁を話さない人が多いらしく「秋田弁で孫から電話がかかってきたら『おめ、なすた?(あなた、どうしたの?)』と逆に驚くと思う」と話す人も。青森では、方言で『なぁだだば(あなたは誰ですか)』などと質問して、答えられるかどうかを確かめる秘策もあるらしいですが、秘策をニュースで紹介していいのかちょっと疑問です。

 

振り込め詐欺など特殊詐欺では、犯行に及ぶ前に連絡を取り、相手を信じさせるケースも珍しくありません。「電話番号が変わった」「体の調子が悪い」「仕事が上手くいっていない」等の事前連絡には、被害者の騙しやすさを確かめる意図もありそうです。長らく音信不通になっていると、突然の連絡に冷静な判断がつきにくくなるとも。

 

方言が油断の原因になる一方で、防御にもなるということは、結局のところ、言葉の使い方次第なのかも知れません。冷静さが鍵を握りそうです。思わぬ電話に対しても、慌てず落ち着いて、子どもに以前からの連絡先で電話を掛け直す等、確かめることが大切なようです。

 

社会全体で特殊詐欺を減らす意味

それにしても、詐欺への懸念から、大切な人からの不意の電話にも冷静さが求められるのは残念なことです。また、大切な人への連絡が滞りがちな時代の忙しさにもやるせなさを感じてしまいます。ケータイ、スマホが普及する中で大切な人との連絡は格段に取りやすくなってっているはずですが、特殊詐欺による被害が止まりません。もちろん特殊詐欺自体が多様化していて、オレオレ詐欺以外の被害も多くなっています。でも、人とのつながりが強ければ防げた詐欺も多いと思うのです。

 

2021年に確認できた特殊詐欺は1万4498件、被害額は282億円。1日当たり約7730万円の被害が発生している計算です。自分や大切な人が被害に遭わないことはもちろんですが、社会全体で被害を出さない対策を広げることも必要でしょう。被害の縮小は詐欺の減少、社会の安心につながると思います。

 

わずかながらもその一助になればとも思い記事にしました。

詐欺被害が減りますように。

安心が広がりますように。

 

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