飛行機の翼に点線を
誰だったかの落語です。
「ある飛行場から飛び立つ飛行機は、翼がちぎれてしまうことがたびたびあった。いろいろな専門家が集まって原因を探ったが、よくわからない。あーじゃないか、こうじゃないかとやってみたが効果がない。ほとほと困っていたところに、翼に点線を描いてみたらどうでしょう?っていう人がいた。最初は、何を馬鹿なと思っていたが、ついに万策尽きたかというときに、ダメでもともと、やってみようじゃないかっとなりまして。すると、翼はちぎれない。これは凄い。アイデアを出した人は誰だってんで、探してみると、トイレの清掃員。いやあ、素晴らしい。どうしてこんなアイデアを思いついたんですかって聞くと、「いえね。トイレットペーパーが点線でちぎれることなんてなかったもんですから」」
さすがにこの落ちには無理があると、逆に記憶に残りました。
慣性の法則 ちぎれるのは上か下か
物理だったかパズルだったかの本に、こんな問題がありました。
「図のように、糸で鉄球を吊るし、その下にも糸が垂れている。
垂れた糸を引っ張った時に、ちぎれるのは鉄球より上(A)だろうか、下(B)だろうか。(どちらかがちぎれるまで引っ張る)」
この問題は慣性の法則を考えるのにも使われるようです。
答えは一概に言えるものではなく、厳密に言えば諸条件によって切れる場所は変わります。糸のほつれ具合や、結び目の状態、糸の強度と鉄球の重さの関係等を言い出すとキリがないそうです。ただ、一般的な答えとしては、ゆっくり引っ張ればA、急に引っ張ればBでちぎれると言われているようです。
点線チャレンジ
「飛行機の翼に点線」と「慣性の法則」の話で思いついたのが、トイレットペーパーを使う点線チャレンジです。
もちろん、使っていいのは片手のみです。
若さゆえの馬鹿な思いつきです。
手元に一番近い点線Aでちぎるのはそう難しくないです。勢いよく、ぐっと引っ張ればなんとかなります。
ところが、二番目の点線Bでちぎるのは結構、難しいです。
ゆっくり引っ張ると、トイレットペーパーがくるくると回って、どんどん長く伸びていきます。初めて挑戦した時は、これをまったく予想しておらず、くくくくく…と声を潜めて笑ってしまいました。これでは埒が明かないので、トイレットペーパーを逆回転させて元に戻します。
Aでちぎれない速さというより遅さと力弱さで、でも、どんどん伸びてしまわないように強く速く…
慎重に加減を考え、このくらいか?と意を決して、
「えぃっ!」
と引っ張ります。
その結果…
どうぞ、チャレンジしてみてください。
今でも時々、チャレンジしたい気持ちになりますが、高校時代の反射神経は失われていると思い、私は自重しています。
点線チャレンジ 続きの話はこちら
あと、14記事。