前回の「遊び50.川渡りパズル」では基本的な問題を2つ紹介しました。
その際、LSS (id:little_strange)さんから
「2人までしか乗れないボートと、3組の夫婦(全員ボートを漕げるが、夫3人とも異様に嫉妬深く、一瞬でも自分がいないところで妻が他の男といるのが許せない)」
という問題もありましたね^^
とのコメントをいただきました。
あまり需要が無いと思っていた川渡りパズルへの反応が嬉しくて、調子に乗って川渡りパズルの続編を書こうと思った次第です。趣の違う問題を含めて3問紹介します。
3組の夫婦
「3組の夫婦」も高校時代に知りましたが、設定が微妙に違う問題があって気になっていました。インターネットが普及した後に「3組の夫婦」の元と思われる問題を知ります。
16世紀にイタリアの数学者、タルタリアが紹介したとされる問題です。
3組の夫婦が川を舟で渡ろうと思った。舟には一度に2人しか乗ることができない。ところが、かれらはきわめて嫉妬深く、妻は自分の夫が対でない他の夫人と一緒にいることは我慢がならない。夫の方も自分の妻が対でない他の男と一緒にいることは許さない。どうしたらトラブルなしに川を渡ることができるだろうか。
3組の夫婦を、A a(青)、B b(赤)、C c(緑) とし、大文字を夫、小文字を妻とします。なお、全員が船の操作をできます。
興味ある人は解説(ちょっと長め)も読んでみてください。
ここでは嫉妬する男女のイメージに惑わされぬよう、シンプルに「船や岸で、単身同士の異性がいる状態はNG。」として考えていきます。
ヒント (ぼかし部分にカーソルをあてると字が読めます)
1.船に乗るのは、同性のペアか一組の夫婦に限られる。
2.岸で、単身の異性が同時にいることはできない。
これを理解すると、解きやすくなると思います。
なお、答えは一通りではありません。
答えの一例になるヒント
1.最初は、夫だけを移動
2.その後、妻だけこちら岸、夫だけ向こう岸の状態に
3.途中、こちら岸にAa、船にBb、向こう岸にCc、と夫婦水入らず状態に
4.再度、妻だけこちら岸、夫だけ向こう岸の状態に
5.その後、妻だけを移動
3人の警官と3人の逃亡犯
警官3人と逃亡犯3人合計6人が川岸に来ました。川には2人までしか乗れないボートがあります。これを使って、全員が向こう岸に渡りたいのです。全員が舟をこぐことができます。
ただし、逃亡犯は、警官より人数が多くなると、警官を襲撃して手錠を外し逃走する計画があるとわかっています。
どうすれば、逃走されることなく全員向こう岸に行けるでしょう。
この問題は先の「3組の夫婦」より条件が易しいです。夫と妻が、警官と逃亡犯に置き換わっていて、夫婦のペアの縛りはありません。
ヒント
必要な手数は「3組の夫婦」と同じです。
最短で何分?
川渡りパズルには少し趣の違う渡航時間を考える問題もあります。
川に4艘の船があります。岸を渡るのに必要な時間は、A号は1分、B号は2分、C号は4分、D号は8分です。船は2艘を連結して渡ることができますが、その場合、遅い船の時間で渡ることになります。
操縦できるのは1人だけ。連結や乗り換え等の時間は考慮しません。
この場合、4艘すべてを向こう岸に渡らせるのに最短で何分必要でしょう。
ノーヒントでどうぞ
この他にも川渡りパズルの問題はあります。
歴史的にもずいぶん古くからあったようです。
船を3人乗りにしたり、8人で渡ることにしたり、自分でアレンジして考えるのも面白いです。
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