このブログに「SF」だけでカテゴリーを作れるくらい、ネタは多いです。80年代は、映画も漫画もアニメ、小説もSF大流行という感じでしたから、無理もありません。
当初、高校時代に接したSF作品を全部まとめてみようかと思いましたが、あまりに多くてすぐ断念。これまでブログで取り上げたSF映画に絞ってみました。
高校時代のSF映画
SF映画について書いた記事は今のところ7つ。
映画5.『 2001: A Space Odyssey 』(2001年宇宙の旅)
映画12.「坊やだからさ。」が『機動戦士ガンダム』の名台詞である理由
映画20.『スターウォーズ』リバイバル上映と理力(フォース)
映画22.『風の谷のナウシカ』(1984)まんがには無いアニメの表現領域
スピルバーグ監督作品としては『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』 と『E.T.』に言及しています。捉え方によっては、『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』は冒険物、『時をかける少女』、『転校生』、『君の名は。』は恋愛物、『ポルターガイスト』はホラー物ということもできますが、ここでは
「SF=サイエンス・フィクション、空想科学」として、
現実では起こりえないような事が起きたと空想して描いたもの
と幅広く捕らえ、SF冒険活劇もSFラブストーリーも、SFホラーも含めました。
SF=宇宙物と狭義にとらえてしまうのはもったいない気がします。
SF映画の歴史
大まかにSF映画の歴史を見てみます。
映画そのもの(上映して料金を得る形態)の登場が1895年頃。
世界初のSF映画は、1902年にジョルジュ・メリエスがジュール・ヴェルヌの小説に鼓舞され製作した、フランスの映画『月世界旅行』とされます。
1910年には『フランケンシュタイン』
1927年のフリッツ・ラングによる『メトロポリス』(Metropolis)は、未来都市とロボットを登場させ、未来社会を描いたSF映画とジャンル的にも広がりを見せました。
1933年には『キング・コング』(KING KONG)が登場し、後に怪獣映画へと発展します。
1943年には『バットマン』(THE BATMAN)、1948年には実写版の『スーパーマン』(SUPERMAN)が登場します。SFヒーロー物を確立。
1950年代になると、宇宙物、冒険物、怪獣物などいろいろなジャンルでSF作品が登場し、SF映画ブームを迎えます。撮影方法の工夫だったり、ストーリーだったり、それらが一般的に受け入れられやすくなったのでしょう。
1960年代になると、さらに撮影技術やそれまでにないストーリー展開によって、SF映画史にとどまらず、映画史に名を残す作品も出てきます。1964年『博士の異常な愛情』、1966年『ミクロの決死圏』、1968年『2001年宇宙の旅』、1968年『猿の惑星』等。
1970年代になると、「スタートレック」「スターウォーズ」等、それぞれのSF世界観が確立し、それぞれに固定したファンを持つようになりました。
1980年代は、SFの撮影技術も向上、SF的なストーリーが、一般の映画にも浸透し、SFジャンルと、その他のジャンルとの境界線もあいまいになっていった気がします。
1990年代にはCG技術が格段にアップ。特殊「撮影」というより映像「作成」という感じです。『ジュラシックパーク』では、ロケ撮影とCG技術が違和感なく融合されたと思います。
2000年代に入ると、全編CG技術作品も珍しくなくなり、アニメとの境界線も不確かになり、SFという概念は、幅広く浸透していった気がします。
高校時代のSFが与えてくれたもの
高校時代に観たSF映画を振り返り、SF映画史を簡単に辿りました。当初、SFは思いもよらない世界を描くものだったかも知れません。でも、SFは、だんだんと身近な生活にも浸透してきた感があります。
漫画『ドラえもん』は、日常生活にSFが入ってきた作品でした。ホラー作品も日常生活に近づいてきた印象があります。
また星新一さんを始めとするSFショートストーリーとの出会いは、より自由な発想の面白さを教えてもらった気がします。
そんなことを考えていると、1980年代のSF作品は
「空想を見せてもらう時代から、空想を描く時代への転換期」
だったと言えるかもしれません。
未熟ながらも自分でショートストーリー
を作ったり、劇の原案
を考えたりに繋がったと思うのです。
もちろん、たまたま高校時代が、映像や物語を受け入れるだけの時代から創作への模索を始める時代だったとも考えられます。それでも、未熟ながら創作への模索をはじめるきっかけになったSF作品群には、空想する面白さ、それを表現する面白さを教えてもらった気がしてならないのです。