tn198403s 高校時代blog

「人生に無意味な時間は無い。ただ、その時間の意味を感じることなく生きているだけである。」この言葉を確かめてみようと、徒然なるまま、私の高校時代(1984.03卒業)の意味を振り返り綴るブログです。

授業22.覆面算「SEND MORE MONEY」

授業中に覆面算

虫食い算の記事を書いている内、高校のある授業を思い出しました。教育実習生の授業で時間が余った際、有名な覆面算「SEND MORE MONEY」を教えてくれたのです。 

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覆面算「SEND MORE MONEY」問題

覆面算は0~9の数字の代わりに文字を使った計算式です。

同じ文字には同じ数字が入るというのが虫食い算には無いルールです。

 

 ぱっと見で、虫食い算よりとっかかりにくそうで、こんな計算できるの?と思いましたが、足し算の筆算のルールに基づいて考えていくと、どの文字に何が入るのかが少しずつ分かってきます。今回は、一緒に解くつもりで記事を書いてみました。

 

 

実は、この覆面算を教えてくれたのは、一年以上前の記事、『授業7.教育実習 八方桂(ナイトツアー)(1)』と同じ人です。  授業は歴史でしたが、何故か余った時間は数学のパズルでした。

今回も、歴史の授業の記憶はありませんが、覆面算は憶えていました。

 

覆面算「SEND MORE MONEY」を解く

※「3.千の位のO(オー)とSを考える」まで、ところどころにぼやけた文字があります。カーソルを当てると鮮明になります。ちょっと立ち止まって考えてみてください。

 

1.最初で最大のヒントはM

一番最初に数字が確定するのはMです。

問題にMは2つありますが、答えの一万の位、赤のMを考えます。

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覆面算「SEND MORE MONEY」 途中解(1)

4桁の数字と4桁の数字を足して5桁の数字になる場合、一万の位は必ずになるからです。 したがって、M=。嬉しいことにMは2回使われているので、一度に2カ所数字が確定します。

 

2.使う数字は8種類

問題に使われている文字を見ると8種類です。つまり0~9の10個の内、使われない数字が2つあるということです。それをすぐに出すことは難しいですが、ひとまず頭の片隅に置いて、次の手がかりを探します。 

 

3.千の位のO(オー)とSを考える

続いての千の位のO(オー)とSを考えます。

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覆面算「SEND MORE MONEY」 途中解(2)

  百の位の計算で、千の位に繰り上がりの1(黄色の○部分)ができるかどうかにかかわらず、それとSと1(元M)を足せば、一万の位が発生するわけです。

ここで、繰り上がりの1を除外して考えると、S+1は9か10です。そこから考えられるSは、です。同時にO(オー)は、0(ゼロ)か1となります。しかし、既にM=1だとわかっているので、O(オー)には1を使えません。したがってO(オー)は0(ゼロ)が確定します。

嬉しいことにO(オー)も2カ所なので、0が二つ埋まりました。

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覆面算「SEND MORE MONEY」 途中解(3)

4.Sの数字を考える

ここで先述の

繰り上がりの1を除外して考えると、S+1は9か10です。そこから考えられるSは、8か9です。

を再考します。二通りの考えができます。

a.黄色〇に繰り上がりの1がある場合

S=8になります。その場合、百の位の計算でE+0で黄色〇に繰り上がりができるのは、十の位で繰り上がりがあった場合にに限られ、必然的にE=9、N=0となります。でも、既にO(オー)=0(ゼロ)は確定しているので矛盾します。論理的にあり得ません。

b.黄色〇に繰り上がりの1がない場合

S=9になります。S=8があり得ないと分かったので、裏付けもあります。

さらに、百の位の計算でE+0で黄色〇に繰り上がりがないことも確定しました。

 

 5.百の位のEとNを考える

 4.までで、途中の解はこうなります。

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覆面算「SEND MORE MONEY」 途中解(4)

 ここで、百の位に注目。0を足しているのに、EがNになる理由は十の位の計算で黄緑〇に繰り上がりが1あったということです。

つまり、E+1=Nという式ができます。

でも、残りの数字を見ると、E+1=Nが成り立つ場合は

(E、N)→(2,3)(3,4)(4,5)(5,6)(6,7)(7,8)

 の6通りもあって確定は難しそうです。先に別のヒントを探してみましょう。

 

6.先に十の位のRを考える

解が進展していないようでも、黄緑〇に1が入ると確定したのは大きな収穫です。

E+1=Nであることと、十の位の足し算で繰り上がることもはっきりしました。

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覆面算「SEND MORE MONEY」 途中解(5)

緑〇の繰り上がりは不明でも、二つの場合をそれぞれ考えてみます。

c.緑〇に繰り上がり1がない場合

N+R=10+Eということになります。

先述のE+1=Nを活用して、NにE+1を代入した式にしてみます。

N+R=10+E は、 (E+1)+R=10+E となります。

これを整理すると

R=9です。

 

d.緑〇に繰り上がり1がある場合

これは1+N+R=10+Eになるということです。

先述のE+1=Nも活用して、NにE+1を代入した式にしてみます。

1+N+R=10+E は、 1+(E+1)+R=10+E となります。

これを整理すると

R=8 です。

 

c、dから、Rは8か9になりますが、既にS=9が確定しているので、R=8です。また同時に、一の位の計算で繰り上がりがあることもはっきりしました。

 

7.一の位を見る

ここまでで0,1,8,9が明らかになりました。

残りの数字は、2,3,4,5,6,7です。

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覆面算「SEND MORE MONEY」 途中解(6)

D+Eで繰り上がりが生じているので、D+E=10+Yです。

D+E>10となる組み合わせは

(D,E)⇒(7,6)(7,5)(7,4)(6,5)

の4通り。でも、Yがすでに確定している0(=O(オー))や1(=M)になることはありえないので、可能な組み合わせは(7,6)(7,5)のどちらかです。

 

ここで、5.で明らかになったNはEより1大きい数という条件が大事になります。

e.D=7,E=6の場合と、f.D=7,E=5の場合を並べてみます。

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覆面算「SEND MORE MONEY」 途中解(7)
e.D=7,E=6の場合

D=7,E=6の場合、Y=3でうまくいきそうですが、Nも7になってしまい矛盾が生じます。

f.D=7,E=5の場合

D=7,E=5の場合だと、Y=2でうまくいきます。また、Nは6となって、矛盾は生じません。

 

8.解答

 これで、すべての答えが出せました。

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覆面算「SEND MORE MONEY」 答え

各文字に対応させると、

S(9)E(5)N(6)D(7)

M(1)O(0)R(8)Y(2)

 です。

 

おまけ

 おまけでこんなの作ってみました。

 これなら、多分、簡単に解けると思います。

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覆面算「ばんそう かめさん かめそんぐ」問題

縦の列の「ばかめ」がやたら目についてしまいます。

私に言っているような気もしますが、おまけですからこのままにしておきます。