tn198403s 高校時代blog

「人生に無意味な時間は無い。ただ、その時間の意味を感じることなく生きているだけである。」この言葉を確かめてみようと、徒然なるまま、私の高校時代(1984.03卒業)の意味を振り返り綴るブログです。

遊び37.続きの冊子が手元にある幸せ 諸葛亮孔明を満喫する

一気読みの醍醐味

面白いことはわかっている。未読は何冊もある。こんなに読めるのか?という不安は、さあ、気合を込めて読むぞという決意に蹴散らされ、今日寝る時間も、明日起きてからの時間も今は考えない。体力の持つ限り、漫画の世界に没頭してやる!

 

そんな感じで始める漫画一気読み。読み終えた冊子を積み重ねていく度、読破感も積み重なって心地いい。そして、一冊読み終えても続きの冊子を手にできる幸せ。まだこの幸せが続くんだとワクワクする。

 

漫画の一気読みはそのスピード感も大きな醍醐味でしょう。小説や論説等とまた一味違います。「ページをめくる手が止まらないぜ」感ももちろんですが、「好きな漫画の山に埋もれたい」感も外せません。

 

 

頭のいい武将は誰か?

その漫画との出会いは、先輩の部屋でした。本棚にずらっと並ぶものの、背表紙をちらっと見ただけでは読んでみようという気にはなれずにいました。サイクリングや将棋、パズル、雑学、小説、科学等いろんな分野で興味関心が共通していて、これまでに幾つか記事にも登場している先輩です。

 

何かのきっかけから、頭のいい武将は誰かという話になったとき、「日本の武将にこだわらないなら諸葛亮孔明。」と言われました。知らないというと、この漫画を読んだらいいと紹介されたのが、ずらりと並んだ『三国志』(横山光輝)でした。三十冊ほどありました。

 

いざ『三国志

ただし、孔明が出てくるまでが長いとのこと。また途中から読んでも孔明のすごさはわからないとも言われ、第1巻から読み始めることに。はじめこそ、画風に馴染めずにいたのですが、壮大な夢を持って劉備張飛関羽の三人が桃園の誓いを立てた後は、もう夢中になってしまいました。この頃、三国志の知識は皆無で、この三人が建国を志すから三国志なのだろうと誤解していたほどです。

 

三国志黄巾の乱の後に後漢が滅んだ後、魏・呉・蜀(蜀漢)の三国がせめぎ合って建国し衰退するまでを記しています。漫画『三国志』は蜀が滅亡するまでを描いています。その後、最終的には晋によって中国が再統一されることになります。西暦184年~280年の100年足らずが三国時代とされますが、その前半50年が主な舞台です。

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魏・呉・蜀の三国

智将の力

先輩の家で読み始めたものの三十冊を一日で読めるはずもなく、何冊か借りて持って帰り、また本を返しに行っては続きを先輩の家で読み、また数冊借りて帰るというのを繰り返しました。何日くらいで読み終えたかは憶えていません。

 

策略を巡らせる話が多い上、武力で圧倒的な張飛呂布の失敗が何とも考えが浅い風に見えて、ちょっとかわいそうな感じがもします。また、ある場面では優れた智将ぶりを発揮するのに、別の場面になるとかなり残念な指揮をしてしまう武将もいます。これは智将の威力やストーリーをわかりやすくしている面もあるのでしょう。

 

如何に綿密な作戦を立てられるか、それをどう上手く進めるか或いは見破るかを軸に話が進みます。そして、敵や味方の冷徹さや残酷さ、仁義の厚さ、信頼の強さ、裏切りの深さなどの要因によって厳格な信賞必罰があり、昇格、降格、死罪により次から次へと脇役が入れ替わります。

 

尚、漫画『三国志』は、中国の『三国志(歴史書)』に多くの脚色を加えた明時代の小説版『三国志演義』を元に、吉川英治氏が日本向けに連載した『三国志 』を基盤にした作品です。どこまでが史実でどこからが脚色なのかは知りませんが、史実を絡めた物語は壮大なロマンとして今もなお大人気です。

 

赤壁の戦い

当時、先輩の家にあった漫画『三国志』は、赤壁の戦いを経てしばらくの後まででした。でもその赤壁の戦いは『三国志』の中でも筆頭にあがる戦いでしょう。 

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赤壁の戦い 火攻めのイラスト

<※ 閲覧注意 以下、ネタバレを含みます。>

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漫画『三国志』の魅力

漫画『三国志』は史実を絡めた壮大な作り話です。場面によっては、かなり盛った内容ですし、同じ武将とは思えないほどの優秀さと無能さが入れ替わります。すべてを真に受けるわけにはいきません。

 

それでも、一つの知識の有無が戦局を左右することや、一つ一つのことに注意しながらも大局を見ること、人物や事件の過大評価も過小評価も失敗に繋がること、それを踏まえた行動が成功につながっていくこと等、学べることは多いです。

 

漫画『三国志』を作り話として楽しむのもありですが、一歩踏み込んで史実と関わらせて読むと、歴史が一個人のちょっと思いつきや、わずかな一言でも動くと気づけるでしょう。それは現代にも通じる話です。

 

テレビのニュースで聞いた誰かの一言で社会や未来が変わるかも知れない、或いは些細な出来事から世の大勢が動くかも知れない、そんなワクワクを『三国志」は教えてくれている気がするのです。 

 

 

  

今週のお題「一気読みした漫画」

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<余談 『三国志』を詳しく知るために>

 下調べをしていると、吉川氏の『三国志』を詳しく知ることができるサイトを見つけました。とても参考になったのでここに紹介しておきます。

 

かぶらがわさんが運営する「今日も三国志日和 史実と創作からみる三国志の世界」から「吉川『三国志』の考察」です。詳しくて面白いです。

sangokushi-biyori.com

 白状します。つい読み込んでしまって記事作成が遅くなりました。

 

 

tn198403s 高校時代blog の漫画関連記事を紹介しておきます。

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