tn198403s 高校時代blog

「人生に無意味な時間は無い。ただ、その時間の意味を感じることなく生きているだけである。」この言葉を確かめてみようと、徒然なるまま、私の高校時代(1984.03卒業)の意味を振り返り綴るブログです。

近況15.痩せ型の父のCPAP初日 教えるは教わる

CPAPシーパップ:無呼吸症候群の治療に使う医療器具)の説明を受けたとは言え、実物を見るのも触るのも父と私は初めてのこと。いざ、自分たちで使うとなったとき、戸惑うばかりでした。

 

鼻マスク装着から難しい

一度試運転した際に鼻マスクなどほとんど組み立て済みだったのですが、それでも父は自分で装着するところからつまづきました。

 

 

装着の仕方を示すカードもあったのですが、カードの手順3でつまづいてしまいました。鼻マスク下部に左右のフックを引っかけるのが予想以上に大変なのです。

f:id:tn198403s:20210413002024j:plain

装着手順を示すカード

実際の写真では赤丸の部分です。

f:id:tn198403s:20210413004417j:plain

実際の鼻マスク

写真でも左のフックの向きが逆になっています。シリコンを鼻に当てた状態で、フックが正しい向きかどうか確認しづらいこととや、正しい向きでもしっかりと引っかけることが難しくぽろっと外れることもたびたびありました。

 

また、フックを掛けないと三角おむすびのような形をしたシリコン部分がゆらゆらして安定しないため、鼻にフィットするのもかなり難しそうでした。

 

高齢のため視界が狭かったり、指先がうまく動かせないなどの影響があるのかも知れません。私が父の手を持ってフックを引っかけさせ、手で場所を憶えさそうとしたり、鏡を見てやってもらったりもしました。でも、フックをかけやすい持ち方に手間取ったり、メガネをかけず鏡でフックの向きを確認する(メガネをかけた状態では鼻マスクがかけられません)のも難しそうです。

 

いきなり難題にぶつかってしまいました。私が手を貸して装着するのは簡単ですが、私がいつも実家に居ることはかなり難しい話です。何度も練習しましたが、簡単にはいきません。さて、どうやってつけ方を教えたらいいのか途方に暮れかけていると、父が「フックをかけずにできたらいいんだけどなぁ。」と一言。

 

教えるは教わる

あ。「教えるは教わる」です。フックを掛けるのが難しいのなら、フックを掛けたまま着脱すればいいのではと思い付き、フックはかけたままにマジックテープ部分を締めたり緩めたりで着脱をしてみるといくらか楽にできました。

 

ただ、今度は裏返しや上下反対で装着しようとすることが出てきました。どこを見たら上下と表裏がすぐわかるのか?とみると、写真の黄色枠部分のタグが目に留まります。

「眼鏡なしでも字が見える?」と聞くと「英語はわからん」と即答されました。聞き方がまずかったと「メガネなしでMやLの向きはわかる?」と聞き直すと「ああ、MとLならわかる。」との返事に安心し、写真の状態から先にフックを掛けて大きな輪っかを作り、それをタグが頭の後ろにくるようにかぶるといいと教えると、ようやく一人で着脱できるようになりました。そして最後にマジックテープも自分で調節できました。

 

まず、第一関門クリア!

 

課題は次々現れる

でも、こんな調子ですから、予想をはるかに超えてCPAPの使用までに手間取りました。器具の位置や布団の位置、起きるときのスイッチOFF、ホースの着脱、トイレに行くときはマスクをしたままの方が楽かどうか、マスクをしたままだとコップの水を飲むのも難しくストローを使うか等いろいろ考えましたが、とにかく装着して寝てどうなのかを見てから判断することにしました。こうすると良いだろうという方法を教えるより、実際に使って見て、何が問題になるか父に教えてもらうことに決めました。

 

最大の難関はCPAPを作動してから現れた

いろいろ試してようやく装着して使えるまでになったCPAP初日。

父が布団に入って、鼻マスクをホースに接続、CPAPのスイッチを入れ、鼻から空気が漏れていないことを確かめて、リモコンで部屋の明かりを消す。その流れを見届けた私も「おやすみ」と言って、父の部屋のふすまを閉めました。

 

でも、1時間も経たずに、父は部屋から出てきました。「トイレに行くだけ。」と言っていましたが、トイレから帰ってきたときに父の不満が爆発。

 

「鼻から空気がシューっと入ってきて、口からぷっぷ出るばかりで寝られるはずがない。」「あれだけ音がやかましかったら、寝るなんて無理。」「喉が渇くわ、痛いわ、鼻水が出るわで、とても寝ていられない。」ーー。

 

試運転の際にはCPAPつけて寝られそうと言っていたのが、1時間ほどでひっくり返りました。それでも、水分補給をして少し落ち着いたのか、もう一度やってみると床へ。不満は多くても、再チャレンジするという父に救われた気がしました。

しかし、さらに1時間半ほど経った頃に部屋から出てきて今夜2回目のトイレ。そして再び「寝られん、眠れん。眠れるはずがない」と不満連発です。

 

装着すれば効果が出るというのであれば、強引に装着してもらうところでしょうが、装着たまま睡眠ができて初めて効果が出る器具です。眠れなければ苦痛を強いるだけなので、その後はCPAPを外し、口止めテープだけ貼って 寝ることにしました。 (※ テープを貼って寝たのは数日後からです。2021.04.14修正)

 

慣れるまでに時間がかかることがあると聞いていたので、父には少しずつでも、あきらめず日数をかけて慣れていくといいよと話しました。CPAP初日はこんな感じでした。

 前途多難なスタートでした

 

 続く 

 

続きの記事はこちら