めぐりあい
久しぶりに映画館に行ったあと、ふらりとおもちゃ屋(ホビーショップ)に立ち寄った。おもちゃ屋なんて何年振りだろう。パズル系のおもちゃでも物色してみようと店内を見た結果、手にしたのは人生初のガンプラだった。
RX-78-2 ガンダム(ライトパッケージVer.)(2020年12月発売)。
画像はガンダムホビーサイトより
大ブームだった1980年頃にも気にはなっていたのだけれど、二次元アニメをプラモデルにするのは何か違うという思いがあってスルーしていた。だが、このライトパッケージにはやられた。ガンプラ発売40周年の製品とのことだが、ついに私もその魅力につかまったのだ。
各パーツが袋越しに見える。パーツによって着色がされている。接着剤は不要。あのパーツは足の部分、これは頭?等、脳内でちょっと組み立ててみる。訳の分からないパーツもたくさんあって、プラモデルというより立体組み立てパズルに見えてきた。箱入りだったら買うことは無かったろうなと思いながら、レジに向かっていた。
プラモデルを買うのは、2002年、雑誌『ネットランナー』7月号の付録「中華キャノン」目当てで購入して以来だと思う。実に19年ぶり。
ガンダム製作命令
袋から取り出してみると、小さい部品も多く気を抜くとパーツを見失ってしまいそう。でも、そうしたユーザーの不安を取り除く工夫も素晴らしい。パーツは色や大きな塊ごとにA1~A4、B1~B4に区分され、小さなパーツまで番号が着けられている。設計図を丁寧に見ることさえできれば、小学生でも作れそうだ。これは、すぐにでも完成さねば!ここで怯んでしまうと「軟弱者!」と言われそう。
私を導いてくれ
最初は、店内で見た時のようにパーツをどこに使うか自分で考えてみようとしたが、早々に諦めた。表面に見えづらい内側の込み入り方にお手上げだ。設計図よ、私を導いてくれ…。
設計図は微に入り細を穿つかのごとくわかりやすかった。外すのに苦労しそうなパーツは注意書きされているし、パチン!と音がするまでしっかり差し込む等の表現にも怠りがない。注意として最初に書かれてある「組み立てる前に説明書をよく読みましょう」の言葉に感心した。「戦いとは常に二手三手先を読んで行うものだ。」の教訓がちゃんと生きている。
昔なら取り外しの際によくバリが部品に残るので、紙やすりや爪切りのやすりを使ってきれいにしたものだが、使ったのはほんの数回。むしろやすりを使うとキズがつきそうでためらわれる。それだけ表面がきれいに仕上げられているし、取り外しやすい接合方法を工夫しているのだと思えた。
こいつ、動くぞ!
それにも増して感心したのは、可動部分の飽くなき探求だ。顔を作った後、ボディーを組み立てていて、身体が左右だけでなく上下にも動くのには驚いた。
小さい頃に買ってもらった塩化ビニル製ウルトラマンは、腕全体が回るのと、腰が左右に回るせるだけだった。ウルトラマンらしい動きなどとてもできなかった。
しかし、このガンプラは違う。こいつ、(アニメのように)動くぞ!
すごい・・・マニアが熱中するわけだ
夢中になっていたのと、感心しながら作っていたのとで時間がどれくらいかかったのかは不明ながら、程なく完成。で、机上で立たせてみるとすんなり立つ。可動部が多いので、安定感も抜群。さっそく、あれこれポーズをとらせて遊ぶ。片足立ちも難なくクリア。
ガンプラ、すご!
アニメの名シーンや自分の世界を表現したくなるマニアの思いも納得である。
「よく見ておくのだな。ガンプラというのは、塩ビ人形のように格好の悪いものではない。」
そんな声も聞こえてきそうだ。
武器と盾
ただ、残念ながらこのガンプラに武器と盾はついていない。いろいろ考えて、ビームサーベルっぽい武器をパーツを外したクズで作った。やすり、ここで大活躍。
でも、盾に使えそうな材料が思いつかず。う~~ん、どうしよう?
と悩んでいると、どこからか声が聞こえた気がする。
「盾…。あんなもの飾りです。カメさんにはそれが分からんのです。」
なるほど、そうかも知れない。盾は諦めることにした。
ガンダム机上に立つ!!
そして、こんな感じで立たせる。
さらに、調子に乗った。
翔べ! ガンダム
さすがに無理。
でも、以前、ブログ用に描いたイラストに近いポーズならとれるかもと思いたつ。
ガンダム出撃す
最初は机上に置いたのだが、記事のイラストをバックにして写真を撮ることにした。
どうだろうか。
膝やサーベルを持つ手首や肩の向きなど、細かい点で気になるところがないではないが、初ガンプラでここまでできれば十分ではないかとも思う。
「見事だな!しかし小僧、自分の力で完成したのではないぞ。そのガンプラの性能のおかげだという事を忘れるな!」
なんて、ランバ・ラルの台詞を思い起こしながら。
以上、40年遅れのガンプラ初体験であった。