tn198403s 高校時代blog

「人生に無意味な時間は無い。ただ、その時間の意味を感じることなく生きているだけである。」この言葉を確かめてみようと、徒然なるまま、私の高校時代(1984.03卒業)の意味を振り返り綴るブログです。

自転車で知らない道を適当に走った結果

一人、自転車で知らない道を走ったことはありますか?

高校からの帰り道、遠回りを承知で、川の土手道を上流に向かいます。そのまま行けば県道に合流し国道に戻れることも知っていました。知ってる道ではつまらないと思い、途中で土手を下り、右に折れる道に入りました。

 

方向感覚に自負のあった私は、方角の見当をつけ、このまま進めば、県道のあの当たりに突き当たるだろうなと予想しながら進みます。「すべての道はどこかに通じるか行き止まり。何かあったら引き返せばいい。」そんな感じで呑気にいました。

 

車一台と難なくすれ違えられそうだった道幅が、いつの間にか車一台ぎりぎり通れるくらいの幅になり、ある家を過ぎるとセメント舗装もされていない道になりました。そこで引き返そうかとも思ったのですが、少し先に用水路らしき柵が見えます。用水路は道と並行していることが多いので、そこまで出れば大丈夫だと判断して、そのまま進みました。

 

ところが、道は用水路には続かずカーブして、ビニルハウスの間を通っていました。いくつかのビニルハウスの横を通り過ぎ、周りが暗くなってきたので腕時計を見るともう6時過ぎ。いつまでも、うろうろしていると真っ暗になってしまうかもしれません。引き返すことに決めました。

 

ふと前を見るとビニルハウス横に誰かいます。なんだかこちらに近づいてくる感じに思えて、そ知らぬふりでUターン。不審者に思われるのも嫌でした。何しろ、こちらは学生服で単身の自転車です。いたずらをしに来たと思われかねません。

 

先程の家の近くまでくると、行きの際には気づかなかった道が続いていたので、近道だと判断して、そのまま進みました。すると、またビニルハウスの列です。何だかさっきと同じ場所にいるように思えてきます。ほんとに道に迷ってしまった気がしてきました。

  

ひとまず、自転車を降りてぐるりと周囲を見まわしてみました。それにしてもビニルハウスがたくさんです。不意に人の気配がしました。その方向を見ると、誰かが自転車に乗っています。向こうもこちらに気づいたのか、自転車は急にUターンして、走り去っていきました。

 

何だか変な感じがしました。

え。あれはもしかして、さっきの私?

あれ?さっき、私が見たのは、今の私?

そう思ってしまうと、つい今Uターンしたのが学生服だった気がします。先程ビニルハウスの前にいた人も学生服だった気がしてきます。

まさかーー。 

 

その後、どこをどう通ったか、結局、川土手の道と県道が合流する近くの駐在所前に来て、安心したのを憶えています。google map で確認すると、現在、建物はあるものの、駐在所ではなくなっているようです。航空写真で見ると、付近は田畑になっていますが、ビニルハウスは見当たりませんでした。何しろ35年以上前のことです。

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知らない道を走った結果

記憶が鮮明な部分と、あいまいな部分があるので、その間を勝手な記憶で埋めたか、夢と混同しているだけだろうと思います。

他に自転車でどこを走ったか不明なことは何度かあります。でも、いずれにしろ無事に帰って来て、こうやってブログも書けているのですから、良いとしましょう。

怖いというほどでもないですが、不思議な記憶です。

 

 

今週のお題「怖い話」