tn198403s 高校時代blog

「人生に無意味な時間は無い。ただ、その時間の意味を感じることなく生きているだけである。」この言葉を確かめてみようと、徒然なるまま、私の高校時代(1984.03卒業)の意味を振り返り綴るブログです。

映画16.1982~1984年の映画手帳は、雑誌『ロードショー』の付録

このブログを書くのに重宝している手帳があります。

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1982~1984年の映画手帳

「映画手帳」とある通り、基本は映画館で観た映画のちょっとした感想や採点を書き込む手帳です。ただ、それ以外のテレビ放映や、漫画、生活の中での出来事、気になったこと等もメモ程度ながら書き残しています。

 

自分の記憶について、「tn16.記憶なんて不確かなくせに、驚くほど憶えてる。」で

ひっそりと沈殿した記憶の地層に、何かの刺激で強い水流を起こせば、舞い上がる記憶はかなり多いという感じです。

と書きましたが、手帳にある一文が強い刺激になって、次々にいろんなことが思い出されることが意外とあります。それは、必ずしも一気に思い出されることでもなく、また記憶が正しいかどうかは不明という、厄介な一面もあります。

 

手帳の一文を見て、(ああ、そうだった)と思い出し、(そう言えば、それはこうだった、あれもあった)と記憶が芋づる式に引き出される内に(あれがこうなら、それはこう)と、あやふやな部分が確かなことに思えてきたり、確かだと思い込んでいたりするのです。

 

歴史には伝承や口承されていることが、事実と違っていることがありますが、それは一個人にも起きうることのようです。記事を書くとき、手帳やネット検索やなどで確かめられる範囲で確かめてはいますが限界はあります。歌詞の憶え間違い等は、自分で気づくこともできますが、他の誰も知らないことでは、確かめようがありません。その辺の不確実性は、このブログの性質と割り切ってもらえたらと思います。

 

実は、今回の記事は4月3日の記事「屋根瓦のペンキ塗りをして映画館へ行こう!」のブコメに、 id:tomoeagle さんより「手帳をお持ちなんですかね?」との記入があったので、そのお返事をかねています。

 

 さて、この手帳の下部にある「ROADSHOW」のロゴで、すぐわかる方もいるかと思いますが、映画雑誌『ロードショー(ROADSHOW)』の付録です。Wikipediaによると、集英社発行で、1972年3月21日に創刊、2008年11月21日発売の2009年1月号を最後に廃刊となったそうです。1980年代に、約35万部売れていたとのことですから、雑誌の全盛期の付録となりますね。

 

雑誌本体や手帳以外の付録は、実家の倉庫の奥か処分したか不明ですが、映画手帳だけは比較的手の届きやすい場所に置いていました。それは今なお、映画評の基礎となっているからです。

手帳の映画鑑賞メモには、月日、タイトル、採点、短評の欄があります。映画を自分で採点するのはこの影響から。

高校時代の私の採点基準は60点が普通の出来で、最高で90点になっていました。決して多くない小遣いや、食事代を浮かせて工面したお金で映画館に出かけ、映画を観る以上、どうしても低い採点にはしづらかったです。観に行く気になった作品と出会えたこと自体に感謝するような思いもありました。一方で、100点満点を出してしまうのは傲慢な採点だという思いもありました。

 

そうした映画評の感覚は、今も続いています。点数の評価ではないですが、作品へのリスペクトとあまりに傲慢な評価へ自戒の念は留意しているつもり。以前の評価に立ち返り立ち返りすることで、自分の観方の変化にも気づけたと思います。観た作品は決して多くないですが、自分なりにある程度一貫した評価ができてるんじゃないかなとは思っています。もちろん、時には、時間の経過とともに再評価することもありますが。

 

手帳は、1984年までしかありませんが、そんな理由もあってこれまで幾度となく見返しています。高校時代のことを私がよく覚えているとしたら、手帳の影響は大きいはず。メモ書きの文字情報ですから、文字を見つめるより記憶を辿ることが主です。写真とは違う記憶の辿り方が、良くもあり悪くもありなのだと思います。

 

手帳に記入しているときには思いもしなかった手帳の活用法ですが、それを発見できたのは、このブログのおかげです、

 

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<余談 「映画雑誌」>

高校時代によく手にしていた映画雑誌は『ロードショー』の以外に、『スクリーン』(現、SCREEN)もありました。この2冊はよく購入していました。高校生にもとっつきやすい内容だったと思います。他に購入することは滅多になかったのですが、書店や喫茶店で時折にチェックしていたのが『キネマ旬報』。記事内容の奥深さに感心することは多かったのですが、まだカラーページの魅力に誘惑される年頃だったせいもあって、手にすることは少なかったです。