tn198403s 高校時代blog

「人生に無意味な時間は無い。ただ、その時間の意味を感じることなく生きているだけである。」この言葉を確かめてみようと、徒然なるまま、私の高校時代(1984.03卒業)の意味を振り返り綴るブログです。

遊び7.八方桂(ナイトツアー)(2)

※「授業7.教育実習 八方桂(ナイトツアー)(1)」の続きです。なお、 ここで言う八方桂(ナイトツアー)とは、チェスのナイト(騎士)の動きに従って、チェスボード8×8の64マスすべてを1回ずつ通過するパズルです。ただし、同じマスを2度通ることはできません。

 

3×4のマスは3×3のマスの端にもう3マスがくっついた形です。これは、3×3の青いマスと3×3の赤いマスが重なった形とも考えられます。つまり、青の環と赤の環があり、それがあるマスでつながっているというわけです。

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 ここで、つながっているマスを確かめると、B、H、C、G(下の図で黄色の円で表示)であることがわかるので、それを強引につなげてみました。

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でも、このままでは14マスもあるように見えてしまい、いけません。さらに、この図から、B、H、C、Gの4つは分岐が3、他の8つは分岐が2であることから、整理するとこんな図ができます。

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要するに、縦4列の両端からスタートすれば可能。内側の2列からスタートすると不可能という訳です。

仮にスタートをAとすれば、A→E→F→B→K→G→C→L→J→I→H→D、もしくは、A→E→F→B→K→G→C→D→H→I→J→L、となります。

また、AからGに進んでしまうと、どうしても辿れないマスができてしまうこともわかります。3×4は思いの外、上手く図で示すことができました。

(↓カーソルによる文字反転で12までの答えが見えます。)

 ①④⑦⑩ 

 ⑫⑨②⑤ 

 ③⑥⑪⑧ 

さらに、「4×4マスではどうなるのか?」も考えてみました。ここでも、3×4の赤いマスと青いマスの二つが重なったと考えました。

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そして、つながっているマスを確かめると・・・と考えて、つなげてみたものの、かなり複雑な図になってしまいました。ここには載せませんが、作図が正しいのかどうかも自信が持てず、あっさり別の方法を取ることにしました。

 

次に考えたのは、各マスごとに、分岐が幾つあるのかを考え色分けしました。薄水色のマスは分岐が2、薄緑は分岐が3、ピンクは分岐が4です。

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 これを元にして、試行錯誤を繰り返しながら、各マスの繋がりができるだけわかりやすいようにした図を作ってみました。本当は、ねじれのない平面な図にしたかったのですが、私には無理でした。可能なのかどうかも不明です。

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赤で色付けしてある線は、なるだけ多くのマスを辿れるように考えた際の、解答例です。例ではAから始めた場合、Iが残ってしまいます。したがって4×4マスでは、最善でも15で手詰まり。この図が正しいのかどうかは自信がないものの、「4×4では、全てのマスを辿るのは無理、15までなら辿れる」が高校時代に出した私の結論でした。

 

本当は、八方向への移動が可能になマスが1つできる5×5マスの図式化まで挑戦したかったのですが、この先は手に負えそうにないとあきらめました。わかりそうにないことがわかったのですから、まぁ、いいかなと。

 

ただ、繋がりを図にすることはあきらめたものの、実際にやってみると5×5は意外と簡単に25まで辿ることができます。一つ紹介すると、1を角にとって、あとはぐるぐると時計回りの感覚で埋めていけば、最後に真ん中へ25が入ってくれます。 これはちょっとした爽快感です。やってみてください。

 

長々と八方桂(ナイトツアー)について書いてしまいました。ここまで読んでくれた上で、一体何が言いたいんだ?と思った人もいるかも知れません。でも、高校時代、誰に強制されたわけではないことに精一杯挑戦してみる楽しさ、そして達成できなかった悔しさは、今でも貴重な経験になっています。単なるパズル好きだった私が、この経験でパズルにはまったと言えば、多少は伝わるでしょうか。ちょっと大げさな表現ですが、それまで答えを見つけることが楽しみだったパズルが、パズルを考えてみる楽しさに気づけたという感じ。もちろん、「八方桂」だけにそれを感じたわけではないのですが、わからないなりにでも、まずは考えてみようとなった原点の一つと言えそうに思っています。

 

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<※余談「ナイトツアー」>

実は「ナイトツアー」という呼び名を知ったのはつい最近。この記事を考え始めてからのこと。それまでずっと「八方桂」と呼んでました。パズル好きと言いつつ、正式な名前を知らなかったのが恥ずかしいくらいです。「ナイトツアー」で改めて検索すると、いろんな問題や解答例が見つかりました。中でも、最初の地点に戻れる終わり方をするのを「周遊」というのには、条件を厳しくするのにもいろいろあるなあと感心。さらに、8×8の騎士の周遊ルートは、約13兆通り存在し、回転同形や鏡像同形を除外しても1兆通り以上あるとの説にも驚きました。また、答えの数字が、それぞれ縦横の列で合計が同じになる解答もありました。奥が深いです。