「赤にオレンジを加えると燃えるような赤になります。」
高校1年の始めの頃、美術の授業で先生から言われたのはこんな言葉だったと思います。同系色の組み合わせによって、似た色でも別のイメージになること、そしてどんな色をどんな言葉で表現するといいか考えることの大切さを教えてもらいました。
このイラストを先生に見せたら、「こういうことが言いたかった訳じゃないんだけどね…。」と言われそうですが、当時、私の頭のスペックでイメージできたのは、こんな感じ。
もちろん、高校時代に初めて、色を混ぜて作ること、塗ることを知ったわけではありません。似た色の呼び名も幾らかの知識はありました。絵の具の色にも、「ビリジアン」「レモン」「ぐんじょう」等の名前があったのは知っていましたし、それなりに使い分けていたように思います。でも、色の違いを微妙な言葉の違いにしていくことが、色のイメージを豊かにすることにつながるというのは、この時の話から教わった気がしています。
また、当時は気付かなかったのですが、後になってから「加える」と「混ぜる」との言葉の違いも、色の違いと結びついていたのだと思うようになりました。また、「重ねる」、「抜く」そうしたちょっとの違いで、色の感じが変わることにも気づけたように思います。ただ、先生の言葉が、本当に冒頭の言葉だったのかどうか、確信が持ててないのは残念なところ。でも、少しは、色の見方、作り方の多様性は教えてもらえたかなと思っています。
※ この記事は、以前掲載していたものを、編集したものです。
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<余談「ヤマト色」>
そう言えば、アニメ「宇宙戦艦ヤマト」制作の裏話で、ヤマトの船体の色に、当時アニメ界にはなかった色を使うことになり、それを「ヤマト色」と名付けたという話を聞いた記憶があります。でも、ネットで検索してもその話題を見つけることができませんでした。ただ宇宙戦艦ヤマトのプラモデル作りで、船体を何色にするといいか苦労している話は、ちらほらとありました。一部では「ヤマトカラー」「ヤマトグレー」「ヤマトブルー」などの名前もあるそうです。色の違いを明確に言い表すのは、意外と難しいもののようです。
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