tn198403s 高校時代blog

「人生に無意味な時間は無い。ただ、その時間の意味を感じることなく生きているだけである。」この言葉を確かめてみようと、徒然なるまま、私の高校時代(1984.03卒業)の意味を振り返り綴るブログです。

黒ゴマシュガークロワッサンの未来(閲覧注意)

高校時代、クラブを辞めたあとは通常、私の方が母の帰宅より早かった。運動量が落ちたとはいえ、育ち盛りでお腹が減っていることも多く、そんな私に母はよくおやつを食卓に置いてくれていた。

 

定番は菓子パン。デニッシュ系やクロワッサン系でジャムや焼きフルーツ等など甘味のを合わせてあるのが好みだった。

その日のパンは、シュガークロワッサン。パンの上で砂糖シロップが白い波線を描く、お気に入りの一品。

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お気に入り シュガークロワッサン

ただ、今日のは黒ゴマが散りばめられている。新製品かな?

黒ゴマがトッピングされたアンパンなら食べたことがある。食べ進めてゴマに行き当たるとプチプチした食感と風味が鼻を抜けるのを楽しめる。ただ、アンパンにゴマが必須と言う程でもなく、値段が高くなるなら手を出さずにゴマ無しを買うだろう。

私にとって、パンの黒ゴマはその程度のポジションだ。食べる前からそんな予想だった。

 

<※ 以下、閲覧注意。

 食事中の方、グロテスクな表現が苦手な方は、ご遠慮ください。>

続きを読む覚悟ができたら、ここをクリック

 

 上の「ここをクリック」テクニックは、LSSさんのブログを参照しています。

little-strange.hatenablog.com

LSSさん、ありがとうございました。

しかも、投稿した後、いち早くミスを教えていただき何とか表示できるようになりました。重ねてお礼申し上げます。ありがとうございました。

 

 

今週のお題「好きなおやつ」

満月ではない今年の中秋の名月(2)月齢と満月の謎

この記事は「満月ではない今年の中秋の名月(1)十五夜って本当に満月?」の続きです。

今回は月齢についての話が中心になります。

 

 

月齢を知り、さらに混乱する

新聞の暦欄の月齢に関心を持って見るようになったのは、働きだしてからです。小数で表示されていましたが、誤差があるからだろうくらいにしか気にせず、1日経てば大抵、月齢も1増えるのを当たり前だと思っていました。

 

でも、ある夜に気づきました。新聞に書かれた月齢は朝見ても、夜見ても同じですが、朝と夜では0.5日違います。月齢は時間に合わせて刻々と変わるんじゃないか。朝8:00の月齢が4.8だったなら、夜の8:00は5.3になっているはずです。新聞の月齢は何時のことなんだろう?

 

調べてみると、正午の時点での月齢だとわかりました。

ん?満月であれば、月の見えていない時刻の数値です。何か違和感があります。

20時に月を観るとすると、その日の新聞の月齢+0.3だと考えていいのでは?ならば、新聞にある月齢が15.3だった時、前日20時の月齢14.6と、その日の夜20時の月齢15.6とでは、どちらが満月に近いのでしょう?

いや、待て。そもそも十五夜が満月だとしても、月齢15.0が満月なのか?

十五夜は、新月の日を1として数えます。対して月齢は、ズレのない新月だと、0.0から始まります。ならば、十五夜は月齢14.0のはず。え?じゃあ満月の月齢は14.0?

いやいやいや、十五夜が満月なら、一ヶ月が28日になってしまうから変だという前回の話はどうなった?

まだ、世にインターネットが存在しなかった頃ですから、調べることも上手くいかず、この謎は詳細不明なまま、長らく放置されることになりました。

 

 月齢の最高値を知る 

そこで、最近になってあらためてネットで調べてみました。

月齢の最高値は30より少ない平均29.53(つまり変動する?!)でした。

なんだ、28より30に近いんだと、今さらびっくり。

一月が29.53日となるなら、1年は29.53日×12か月=354.36日です。

1年365.2524日より10.8924日≒11日のズレが生じます。

なるほど、旧暦で約3年で約33日生じるズレを無くすのに、閏月を挿入するなら大体の計算が合います。大体でいいとする大らかさが、昔はあったのでしょう。

 

月齢のさらなる不思議

月の軌道はかなり複雑で、一月(月の満ち欠けの周期)は29.27日から29.83日の幅があるそうです。地球の軌道に比べるとかなりいい加減です。(地球の1年の日数については過去記事を参照)

しかし謎が残ります。仮にある時の月齢の最高値が29.5だったとして、ある日の月齢が29.0だったなら、その翌日の月齢はどうなるのでしょう。もし、0.0から始まるのなら、1日で0.5しか月齢が増えないことになります。

それにしても、日常の中で地球の公転の小数部分の0.2425日を気にすることはないのに、満月を考える時に月齢の小数点以下がやたらと気になるのも不思議な感じです。

 

満月カレンダーで確かめる

2020年8月16日から10月3日までの満月カレンダーを編集してみました。

紅い枠の2020年8月18日の月齢が28.4で、19日の新月が0.0です。一見、1日で月齢がずいぶん進んだように思いますが、この時の最高月齢が29.4だったので月齢がリセットされたと考えれば合点はいきます。

青い枠の2020年9月17日の月齢が29.0で、9月18日はいきなりの0.7です。なんと新月が無いってことになります。でも、安心してください。0.7は正午の月齢です。その約17時間前の9月17日19:00頃に月齢が最高値に到達して0.0にリセットされ再スタートし、16時間後の9月18日の正午に、0.7になったと考えればいいようです。

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新月の月齢が正午時点で0.0になるとは限らない

上の図と下の図は、以下のURLから作成しています。

https://www.arachne.jp/onlinecalendar/mangetsu/2020/8/

https://www.arachne.jp/onlinecalendar/mangetsu/2020/9/

https://www.arachne.jp/onlinecalendar/mangetsu/2020/10/

 

満月の月齢

では、満月の月齢はどうなるのでしょう。単純に計算すれば、月齢の最高平均値が29.53なら、その半分の約14.8ということになります。その考え方で行けば、月齢は0.0から始まり14.8で満月になるように思いますが、新月の正午に月齢が0.0になるわけではありません。また、満月の日の正午に月齢が14.8になるわけでもありません。

 

一方、○夜という数え方は一夜から始まり、十五夜で満月になる前提ですが、実際は十五夜が満月でないことが多いです。平均の満月の月齢が14.8ですから、一夜の月齢が0.8だといいのですが、それだと、今年のようにその前日が一夜となってしまうため、十五夜が満月になる条件が揃う方が難しいという次第です。

 

一番月が欠けた瞬間「朔(さく)」(※1)の月齢は0.0ですが、一番満ちた瞬間「望(ぼう)」の月齢は13.8~15.8の間で変動するとされ、月月によって違いがあるそうです。( wikipedia月齢」より)

月の満ち欠けの周期自体、29.27日から29.83日の幅があるので望の月齢に差があるのは当然ですが、それでも範囲が丸2日分ですからかなり広いです。こうなってくると、素人の目で満月(望)の瞬間を見極めるのは、至難の業と言わざるを得ません。満月の夜、望を過ぎてから昇る月もあれば、夜空で望を迎える月も、望を迎えぬまま沈む月もありますが、場合によってどれも満月となりそうです。

 

2020年、中秋の名月の月齢

今年の中秋の名月になる月の月齢が0.0になるのは、先述の通り9月17日の19:00頃。そのため、9月17日が一夜としてカウントされます。つまり、9月17日の月齢は28.4となっていますが、計算上ではー0.3とも言えるでしょう。そのため、十五夜に当たる10月1日の中秋の名月の月齢は13.7となります。ただ、実際に月を観る20:00頃の月齢は14.0となります。

その翌日10月2日の月齢が14.7で満月となりますが、月を眺める頃の月齢は15.0なので、一番満ちている状態(望)を少し過ぎているとも言えそうです。

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2020年、中秋の名月の月齢は13.7

名月とは、満月とは

いろいろと書いてきましたが、結局、どんな月を名月とするか、満月でない月を名月と呼べるのか等、そんなことにこだわりすぎるのは、無粋という領域だと思います。

 

きっと中秋の名月を愛でてきた多くの人は、月齢がどうとか言わなかったはず。

人間の理屈で月の良し悪しを決めるより、目の前の月に自分の感性を靡(なび)かせることの方が風流だろうと思います。

 

ただ、だからといって、月齢の計算や満月の定義を考えることが無意味だとは思いません。むしろ、地球の1年を365.2425日とした一方で、月の満ち欠けの周期が曖昧なまま中秋の名月を思う、そのちぐはぐな感じが私は好きです。何も知らずに、中秋の名月を観ながら団子を食べた子どもの頃より、ずっと、月が魅力的に見えるのです。

 

・・・

・・・・・・

まあ、人によっては、なんとも微妙で、もやもや感が残るかも知れません。ただ、一般に言われる月齢と、何夜の数え方、そして目の前の月の見え方では、どうしてもズレができてしまうのは避けられないように思います。

もう少しすっきりできないかと、月に問えば、何と答えるでしょうね。

もしかすると、答えに窮してこう言うかも知れません。

 

 

「む~~ん(moon)。」

 

 

十五夜は満月かについて、詳しくはこちら(「こよみのページ」)

koyomi8.com

 

※1 訂正とお詫び

(初稿)          (訂正)

「疎(そ)」の月齢は0.0 → 「朔(さく)」の月齢は0.0

私の思い違いでした。間違って記憶してしまった方がいたら、申し訳ないです。

すみません。

 

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<余談 月相>

月相(げっそう)と呼ばれる別の度合いがあります。月の公転によって、月面の輝いて見える部分が変化する様子を整数に置き換えた数値です。0~28の整数で表されるとのこと。これを知って、高校時代の1月は28日ではないかという仮説を補完してもらった気がして、少し嬉しくなりました。実際はだいぶ違いましたが。

 

新月の0から始まり、1日に1ずつ増え、上弦の月で7、満月が14、下弦の月が21で、一周して28=0となります。満月の月相は常に14ですから、わかりやすい反面、月齢と合わないので、混乱の原因になることもあるようです。

 

Wikipedia の「月齢」で、満月の月齢を

月齢と月相の対応は一定ではなく、例えば、望の瞬間の月齢は13.8から15.8の間で変動する。すなわち、月齢14の日が満月とは限らない。これは月の軌道が楕円であるため、満ち欠けの速度が一定にはならないこと、さらに月の近地点が太陽の摂動により移動していることによる。

としています。

一方、同じWikipediaでも、「満月」で天文の項目では

満月の月相は14である。月齢は月と太陽の角速度が変動するため一定しないが、平均すれば14.8日(±1.0日、13.8日 - 15.8日)である。したがって、月齢0を1日とする暦(大部分の太陰太陽暦太陰暦)では、満月は平均して16日の朝7時ごろになる(この時刻はどちらかといえば16日の夜より15日の夜に近い)。このため中国暦では伝統的に15日の夜の月が満月とされ、また15日を望日と呼んだ。

としています。

 

こうなってくると、一度引っ込めた「満月って厳密にどんな状態なの?」という疑問が、再びムクリと起き上がる感じになってきませんか。

 

え?そう思うのは私だけ?・・・む~~ん。

満月ではない今年の中秋の名月(1)十五夜って本当に満月?

 今年の中秋の名月(旧暦の8月15日の月)は10月1日ですが、満月ではありません。月齢で言えば13.7の月です。翌10月2日の月が月齢14.7の満月。ちなみに10月3日の月が月齢15.7の月。

中秋の名月の頃になると「中秋の名月が満月とは限らない(ただし、満月の時もある)」との話が薀蓄(うんちく)話として、一部でワイワイ語られている気がします。高校の頃から感じていたその辺りの謎をまとめてみます。

 

 

そもそも十五夜=満月なのか?

「うさぎ うさぎ なにみてはねる じゅうごやおつきさん みてはねる」

この歌にある十五夜のお月さんを勝手に満月だと思い込んでいました。満月にはうさぎが餅をつく姿が見えると聞いていたからでしょうか。

新月を1日目として、15日目に満月になり、その後15日かけて新月に戻るから、1月は30日間。当たり前だ思われているようですが、ちょっと待ってください。明らかに変です。わかりやすく、図で考えてみましょう。

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1日目が新月で15日目が満月。では満月から新月までは何日?

ここで新月を1夜、満月を15夜とします。でも、1夜も15夜も二日続くことはありません。新月の次の日は二日月ですし、十五夜の次の日は十六夜です。

つまり、

1日目の新月15日目の満月の間は13日です

同様に、満月から新月までの間も13日です。

新月(1日)→(満ち行く13日)→満月(1日)→(欠け行く13日)→新月

なので、月の満ち欠けの周期=つまり、1か月は28日が正しいとなるのではないでしょうか。それなら29日目は次の新月、30日目は次の二日月になるはずです。

簡単な計算上でこうした矛盾があるのに、ほとんど誰もこれを指摘しないことの方が謎に思いました。とは言え、私自身、気づいたのは高校生の時。当たり前だと思っているとなかなか疑問を感じないですね、

 

だって、1月=30日の方が計算しやすいもん。

1月が28日だと、二日分の給料が減るじゃん。

1年は365日でも円を360°としたように、1月は30日とした方が都合がいい。

いろんな言い訳はあるのでしょうが、少なくとも月の満ち欠けの周期が30日より少ないのは確かだろうと考えました。後に、旧暦では約3年に一度閏月が入り1年が13か月になると知って得心したのです。

 

月の満ち欠けの周期の謎

 15日かけて満月になり、そこからさらに15日かけて新月になる。

だから一月は30日だし、一月経つとカウントはリセットされる。

 これが、明らかな間違いだったならすぐ訂正されたのでしょうが、やっかいなことに「まあだいたい正解」となっているため、間違いが指摘されず、誤解し続けることになった気がします。

 

今の暦では、一ヶ月は30日とされます。しかし、31日や28日、29日の月もあります。

もし月の満ち欠けの周期が28日だとしたら、かなり大きいズレに思えます。

月の暦への関心が一気に高まることになりました。

 

月に見入ってしまう感覚

人間は月も好んで見ていたようです。私も月に見入ってしまうことがよくあるので、その感覚はわかります。

 

日没後、空がだんだんと赤から紫へと暗くなるにつれ、西の低い空でにくっきり見えてくる三日月。夕焼け空に見入っていると、誰もが気づく光景でしょう。宵の明星(金星)と並ぶと尚更、目を引きます。

あるいは西に沈む太陽を惜しんでいると、東からオレンジ色の大きな満月が顔を出し、まるで自分が二つの天体から注目を浴びているような気がしてきます。気分も高揚してつい踊りだしてしまうなんてことはさすがになかったですが、特別な夜になるかもってくらいの期待はしてしまいます。

   

月名を知る、そこから想像する

これをきっかけに、月の名前を調べまてみした。高校時代以外で知った名も含まれています。数字は、新月を1日目として、何日目にあたる月かを表したものです。ここにない月名もまだまだあると思います。

 

1.新月(しんげつ)朔(さく)

2.繊月(せんげつ)、二日月(ふつかづき)

3.三日月(みかづき)眉月(まゆづき)

7.上弦の月(じょうげんのつき)七日月(なのかづき)

8.八日月(ようかづき)

10.十日夜の月(とおかんやのつき)

13.十三夜月(じゅうさんやづき)

14.小望月(こもちづき)待宵月(まちよいづき)宵待月(よいまちづき)

15.満月(まんげつ)十五夜(じゅうごや)望月(もちづき)

16.十六夜(いざよい)

17.立待月(たちまちづき)

18.居待月(いまちづき)

19.寝待月(ねまちづき)臥待月(ふしまちづき)

20.更待月(ふけまちづき)

23.下弦の月(かげんのつき)

26.有明月(ありあけづき)

30.三十日月(みそかづき)

 

計算上、存在しないはずの三十日月があるのにも驚きましたが、これは実質、新月のことだそうです。また、月名が1日ごとについているわけではないことにも驚きました。十五夜十六夜という呼び名もあるのに、新月から何夜目かきちんと数えているわけではなさそうです。何となくとか、だいたいとか、いい加減というか、大らかというか、気分次第で名前を付けているような気がしてきます。でも、月を愛でることと、月を観測することとは別という感覚は好きです。

 

一つ思ったのは、月の名は、その時のその人の気分で呼んでいたんじゃないかということです。街角を走り抜ける子犬がいたとして「あ、ポチだ!」と言う人「タロ、こっちおいで!」と呼ぶ人、「おぉ、ハチじゃねぇか。」と近づく人がいるように(ほんとか?)、その人の感覚で愛でていた気がするのです。

 

かく言う私も、ゴジラの目、999の車掌さんの目、夜叉の面など、月の形からあれこれ見立てていました。

 

月を待つという感覚

「待つ」の字を使う月名が多いのは、昔、電気の明かりがなかった頃、夜の楽しみの一つが月を見ることであったからだと思っています。ろうそく等の明かりがあったとしても、長時間は持ちませんし、広範囲は照らせません。その点、月は沈むまで消えませんし、明るい月だと夜の景色をぼんやり浮かび上がらせてくれます。

今の時代の夜景と言えば、人工の光のある景色を指すことが多いですが、かつては、自然の淡い月明かりやホタルの明かり、そんな自然の景色を指していたのではないでしょうか。月明かりで自分の影や、集った仲間の顔、床を共にする相手も見ることができます。満月ともなれば、月光だけで散歩ができます。一人きりでいても、『悪女』の記事に書いたように、月に語りかけることがあったかも知れません。

満月以前であれば暗くなる前から月を見ながら周りが暗くなるのを待つ。満月を過ぎれば闇の中で月の出を待つ--。そんな昔の人々の楽しみが想像できます。

 

ちなみに、月の名前を調べていて、「十六夜日記」の読み方を知ったのでした。

 

更なる謎へ

この辺りまでが高校時代に感じていたことです。要約すると

  • 十五夜が必ずしも満月とは限らない。
  • 月の満ち欠けの周期は、きっと30日よりも短い。
  • 昔の日本人は、もっと月を楽しんでいただろう。

その程度の理解で終わっていました。調べる術があまりに少なかったのです。

でも、働きだした頃、月齢なる数値を知って、更に深い謎にはまっていくのでした。

 

(「満月ではない今年の中秋の名月(2)月齢と満月の謎 」に続く)